ガールズちゃんねるに2月上旬、「残業代稼ぎをしてる人」というトピックが立った。トピ主は今年から会社の方針で年俸制になったという。すると、これまで残業していた同僚が急に定時帰りをするようになったため、
「今までその同僚が忙しいからと代わりに仕事を受けたりしてきたのに、ただ残業稼ぎしてただけとわかってモヤモヤしてます」
と心情を吐露。「どこの会社にも残業稼ぎの人っていますか?」と問いかけた。
定時で帰ろうと思えばできるのに、”忙しいふりをして私を利用してきたのね”と怒っているわけだ。そりゃあモヤモヤもするだろう。(文:okei)
「タバコ吸ったりゲームしたり……本当に死ねばいいと思ってます」
この投稿に対し、スレッドでは「いるいる」という返信コメントがわんさか入っている。
「いるいる。既婚者で、至急の仕事なくても毎日残業しててマイホーム建てた。影で『残業代で家建てた』って言われてた」
「仕事があるふりしてボールペン持ちながら社内をふらふらして、5時過ぎると急に席についてバタバタする人。年寄りには残業=頑張ってる人って見られてたけど、同期から見りゃ単なる迷惑な人」
「いますよ!しかも仕事してるわけじゃなくて、タバコ吸ったり更衣室で寝たり椅子に座ってゲームしたりして時間潰してるやつが。本当に死ねばいいと思ってます」
残業代稼ぎは、ここでは既婚男性が目立ち、酷い人では「たいして仕事もないのに休日出勤」「『俺らは5時から本気出す』と笑ってたわ」といった報告が相次いだ。中には、「うちにもいるよ。会社に長時間居るのが美徳のおじさん」という辛らつな声も。
また、あるワーキングマザーは、「保育園のお迎えのため必死で仕事を時間内に終わらせているのに、ダラダラ残業している人が評価される」と怒り心頭。「残業しなきゃしないで、余裕あると思われ仕事を増やされる」と、仕事ができる人特有の厳しさを書く人も。この人は、「それもこなして残業しないで帰るんだけど、残業してる人たちが仕事できないっていう評価にならないのはなぜなの?!」と、憤っていた。優秀な人が貧乏くじを引かされるのは本当に気の毒だ。
「そもそも基本給が安すぎるのがいけない」という指摘
一方で、「残業してもしなくても同じなら普通は帰るんじゃない?」など、残業代稼ぎを認める形のコメントも多かった。中小企業の営業職など多くは残業代がつかないし、
「私は給料分しか働かないわ。定時より後は働いた分だけ人生の時間を失ってるって思うよ」
と断言する人もいた。最初から残業代が見込めない人が定刻内で帰る努力をするのは、ワーカホリックでもない限り当然のことだ。
他方、「そもそも残業代がないと厳しい給料の人、挙手!はい!」という声もあったように、そもそも残業稼ぎをするのは「基本給が安すぎるから」という指摘もある。働き方改革で残業代がなくなり、住宅ローンの返済が厳しくなった人もいるのだから、そんなに強く責めることもできないだろう。残業代稼ぎは、サラリーマンが手っ取り早くできる収入増の方法だが、自分の時間や家族との時間を犠牲にしている面は否めず、得ばかりでもない。
労働者同志は、お互い残業代稼ぎがどうのとギスギスするより、会社の賃金体系が本当に適切なのか考えたほうが建設的ではないだろうか。