「医療業界はブラックだ」という話を聞いたことがあるだろうか。人の命にかかわる仕事であり、夜勤があれば不規則な生活を強いられる。過酷な労働環境に置かれているのは容易に想像がつく。看護師の50代女性からは、
「看護師で、比較的若い人と年配の人がわかれていて、年配の人は楽な仕事担当だった。割り切って仕事をしていたけど、何でもかんでも仕事が降ってくるのに、いろいろ口出しばかりされることにだんだん耐えられなくなった」
といった声が寄せられている。仕事内容だけでなく、理不尽な仕事の分け方や人間関係に耐えきれず退職に至ったという。このように職場での不満がきっかけで病院を辞めたキャリコネニュース読者の声を紹介する。(文:林加奈)
「院長が振り込みするのを忘れているから給料日に給料が入らない」
20代女性は以前、地元ではわりと有名な眼科に勤務していた。ハローワークの求人募集で「ボーナスは〇か月」と書いてあったものの、それより少ない額が支給されていたという。そして、何よりも辞めようと思った原因を次のように語る。
「給料日に給料が入らないこと。なぜなら銀行に振り込みを依頼するより自分で振り込んだ方が手数料が少なくて済むから。ケチすぎる院長がネットバンクから自ら約40人いたスタッフに振り込んでいた」
手作業で振り込んでいたため、給料日に間に合わなかったようだ。さらにその院長は仕事が多忙なせいか、振り込み自体を忘れることもあった。大型連休前などは振り込みを忘れないよう看護師が院長に頼み込んでいたこともあったという。
別の20代女性は、「自分の専門外の仕事ができず、先輩看護師に罵倒されたのがきっかけで転職を決意した」という。せっかく学校を出て専門資格を取得したにもかかわらず、そのような環境がつらくなったと語る。
「わからないことがあれば聞いて」といっていたのに「何でそんなこともわからないの?」
30代女性は親の紹介で病院に勤め、介護の仕事をしていた。仕事を教えてくれた先輩が、「わからないことがあれば聞いて」というので実際に聞くと「何でそんなこともわからないの?」と言われたり挨拶を無視されたりしていた。
「家に帰り毎日親に『辞めたい、無理だ』と泣きついていました。上司に『あの人と一緒に仕事をしたくない』と訴えたことも」
女性は毎日辞めたいと思いながらも仕事を続けた。数年後に子どもを妊娠し、育休明けに戻ってきたらいつの間にかその先輩はやめていたという。
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