以前、事務・管理の40代女性は、以前勤めていた全国展開する保険会社にの内部事情を振り返る。当時は毎月数回、会社で扱う商品が自宅に届いていたという。その理由について、
「お米のカタログギフトがあって、社員一人につき3件のノルマ。お客さんはお米づくりの農家が多いから、窓口で声をかけても売れません。仕方なく自宅と親、親戚宛に送る社員がほとんどです」
自腹での負担は米だけではない。食品系や季節ごとのイベント商品など、年間を通して注文していたという。
「お歳暮・お中元シーズンでは15万円とハードルが上がり、中にはボーナスから支払いに回す社員もいました。パートさんも社員の2割くらいのノルマがあり『収入のほとんどが”それ”に変わる』って言っていました。上層部は『現物支給みたいなもんよ』と笑っていましたが、あり得ません」
提携する他社のがん保険には、子どもとセットで加入させられた。また自動車保険も自社への切り替えを余儀なくされ、以前の契約会社より高くなったという。女性は結局、そんな会社が嫌になり退職した。女性は、
「社員対象の売り上げがないと、やっていけないのでしょう。給料は安いのに、こんなことを強いるような会社はダメですね」
と綴っている。
「企業の経営がなんとか成り立っているのは社員が買ったりしているから」
専門職の20代女性も、会社の厳しいノルマに不満を募らせる。多くの食品関係を扱う購買事業を展開する会社だ。おせちのような季節商品もある。それらすべての商品に対しノルマが課せられているという。
「数字が厳しく、ほぼ全員の社員がノルマ達成のために買っている。保険事業も同様で、ほとんどの社員が保険に加入させられる。企業の経営がなんとか成り立っているのは社員が買ったりしているから。決して事業が成功しているからではないと思う」
女性は「何のために働いてるのかわからない」とこぼす。
医療・介護職の30代女性は、桁違いの自爆営業について明かす。他部署である住宅事業部の社員が自社経由で戸建て住宅を購入。しかもその社員は「ものは良いんだよ!」「ローンに融通が効くんだよ!」とアピールし、パートを含む全従業員に営業をかけているという。ところが現状は、
「待遇はあまり良くない会社です。それなのに、ローンのおかげで会社を辞められないという人が結構いて、かなり引きました」
とのことだ。いくら自爆営業とはいえ、身の丈に応じた判断ができなければ、人生まで狂わされることになる。
※キャリコネニュースでは引き続き「”自爆営業”エピソード」や「ウチの会社のホワイト自慢」に関するアンケートを募集しています。