管理・事務職の40代男性は、過去に家電販売店に勤務していたことがある。毎日朝8時に出勤し、帰宅するのが深夜1時か2時だったという。月の残業時間も100時間は超えていたと明かす。
「そんな中、たまたま23時30分ごろに自宅の駐車場に着いた時、『よかった、今日は早く帰れた』と思った。そしてふと『今の時間で早いというのはおかしいんじゃないかと』と自分の感覚がだいぶおかしくなっていることに気づき、退職を決意した」
男性は以前、「帰宅し、家族の車が邪魔なので自分の車で押し出して車を停めようかと真剣に考えて、ふと我に返ったこともあった」という。そんなこともあり、退職を揺るぎないものにしたと語る。
日勤→夜勤→日勤で40時間勤務、業務中に居眠り運転
別の40代男性は「1日12時間拘束、休憩なし、残業代なし」と、いわば”典型的なブラック企業”で接客の仕事をしていた。当初、「接客業だから土日は12時間拘束になる」と説明を受けていた。それも問題だが、さらに、
「毎日12時間の後に、人がいないときは終電まで、もしくはそのまま夜勤で次の日も12時間勤務。そこから残業したので1回の勤務が40時間あったことも。休みは月8~10日と面接で言われたが、実際には月1~2日しかなかった」
想像しただけでも過酷な労働環境だ。男性は、精神的に追い込まれて、ついに家族にも心配をかけてしまう。
「当時、運転業務もあり何度か居眠り運転した。事故らなかったのが不幸中の幸い。見かねた家族から退職するように言われたが、自分で判断がつかず、辞めるという意識がなかった」
「辞める」という選択肢すら思い浮かばないほど、疲弊していた。家族の助言がなければ、今頃どうなっていたかわからない。従業員をこれほどまでに追い詰めるブラック企業は早く淘汰されてほしいものだ。
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