大阪府の40代女性が勤務するドラックストアでは、身勝手な客に疲弊している。来店客は貼り紙を見ることなく「マスクはないの?」「手ピカジェルないの?」「エタノールないの?」などと聞いてくるのが日常茶飯事。また、
「たまに消毒薬が入荷しても、希望通りのサイズがなかったり、マスクが無名のメーカーだったりすると難癖をつけられます。私は、じっくりお話を伺うスタイルの接客が得意だったので、負の感情をぶつけられるとどうしても引きずってしまいます」
という。女性は元々胃腸が弱かったこともあり、ドクターストップがかかった。入院することも決まっていて、「残されたスタッフの心境を思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と綴っている。
茨城県の20代女性が勤めるコンビニは厨房がある。販売用のマスクや衛生品の欠品はもちろん、従業員が厨房で使うためのマスクもすぐに発注できない状態だという。そうした状況にも関わらず、
「マスクをして接客していると、『店頭にマスク欠品と書いているが、お前たち従業員はマスクをしている。買い占めているんじゃないか?』と何度も言われます」
という。女性は、
「従業員側だって、マスクは各自で用意しています。販売用のマスクだって、発注をしても欠品案内が届く現状。誰もマスクを新たに購入していないのに……。正直、傷つきます」
と綴る。
「店を出るまで暴言を吐かれ八つ当たりされました。もう二度と来店してほしくないです」
ドラックストア勤務の愛知県の30代女性は、トイレットペーパーとティッシュペーパーの販売時における悲惨なクレーム対応を明かす。店側はいずれも1点までと伝えていたが、客から「個数制限しやがって、こっちは困ってんだぞ!」と怒られた。
「個数制限してなかったら即売り切れで、ひとつも買えていなかったはず。困っているのはみんな一緒です。それなのに店を出るまでずっと暴言を吐かれ八つ当たりされました。もう二度と来店してほしくないです」
女性は、悪質なクレームでも聞き流せるタイプだという。しかし女性のような従業員ばかりではない。
「この新型コロナ騒動の件で客に八つ当たりされ、泣いている学生バイトは何人もいるし、何回もあります。こんな時に他人を思いやれる人が少しでも増えてほしいと思います」
不満を町のドラックストアなどにぶつけたところで、状況は変わらない。言われのない三次被害者を出すのは客の分別次第だ。
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