都内の40代男性は、OA機器メーカーの下請け企業に勤務し、コピー機やプリンター、レジの出張修理を行っている。元請けのコールセンターが受けた修理案件をもとに、依頼先まで出動する。普段は元請け側の社員も修理の依頼に応じているが、現在は全員が在宅ワークに移行したという。
「おかげでウチは全員フル出勤。メーカー側には、急ぎではない点検などは来月以降に回してほしいと言いたいです。依頼を止めることのできない分野以外のサポートも自粛してほしいです」
だが、男性は「メーカーに自粛をもっと要請しないと彼らは自覚しないでしょう。下請けからは何も言えません」と嘆く。
建築・土木技術職をする茨城県の30代男性は、現在も建設現場まで通っている。現場がストップできないことについて
「工期の延長が認められたら現場は止まるでしょう。しかしそれにはお客様の了解が必要です。工期延長を原因とする各所の損益も膨大で、簡単に負担できるものではありません。また日給月給で働いている職人たちの生活も成り立たなくなります」
と話す。結局は、働く側と企業の双方に補償がなければ、建設現場の一時中断はかなり難しいのだという。さらに、男性は「建設現場は、現在の技術では人がいなければ建物がたちません」とも述べている。
「叶うことならば、介護や福祉業だってリモートワークしたいです」
千葉県の40代女性は、看護師として介護施設で働いている。職員の生活に注意喚起を促しながら、入居者の健康管理も普段以上に気を配っており、「こんな時期なので入居者に病気をさせられないです」と使命感をにじませる。だが、
「なるべく受診に行かないように注意しています。でもどうしても病院へ行くとなると、細心の注意を払う必要があるので大変です。いざ病院に着くと、急ではない受診に来たと思われる人たちが待合室を占拠している場面に出くわすこともあります」
この傾向を女性が特に実感したのは、整形外科だったという。
「その時にいた高齢者は『膝が痛いから湿布をもらいに来たんだよー』と笑いながら話していました。整形外科ではソーシャルディスタンスなど保てません。みんな暇なんでしょうね」
女性はさらに「叶うことならば、介護や福祉業だってリモートワークしたいです」と胸の内を明かしている。
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