身内だからと甘えられ、タダ働きさせられてはたまらない。7月下旬のヤフー知恵袋に、「義母に立ち向かうアドバイスをください!」という相談が寄せられた。相談者は、夫の実家の店で働いているという女性。夫は実家と無関係の会社員で、夫の両親と同居はしていない。
相談者の休みは土日・祝日と決まっているが、義母から無給で休日出勤を求められるのが悩みだ。月給が固定額で決まっているため、休日に出ても給料はプラスされないという。バカバカしいので用事があって出られないと断るものの、しつこく「なんとかならない?ダメなら土曜日は出られない?」と迫られるという。
「毎回このやり取りが面倒くさくてうんざりします」
「やっとの思いで断ると、今度はすごく不機嫌になってこちらに罪悪感を植えつけようとしてきます」
と相談者は嘆き、「毎回うまく断れず、やっと断れたと思うとドッと疲れてしまう」とこぼしている。(文:okei)
流されて働けば義母の思うつぼ 「言いなりになりたくありません」
やりとりが面倒なので出勤すれば解決するとは思うものの、流されて働けば義母の思うつぼ。「言われれば出勤する」と思われてしまうし、以前そうしていて嫌な目にあったため、「言いなりになりたくありません」と決意を新たにしていた。夫から断って貰うことも出来るが、
「これからのためにも自分でどうにかしたいです。でも上手な言い方やきっぱりと断る強い気持ちの持ち方が思いつきません」
と、アドバイスを求めた。
大企業経営者の奥様は別として、中小規模の商店など自営業の女性は「身内だから」とその労働力を低く見積もられることが珍しくない。 しかし、それは労働意欲を著しく削ぐことにもなるのだから注意が必要だ。この相談のベストアンサーは、何を言われても「無理です」を徹底しましょうというアドバイスだ。
「理由とか聞かれたら、無給では出られないので、いくらなら考えます。とはっきり言いましょう!気遣う必要ないです。身内だから無給で出ろはおかしいです」
と相談者を励ました。
そのほかの回答は、「まだ子どもがいないなら、妊活を理由に仕事を辞めましょう!」など、身内だと何かと難しくなるので、夫から言ってもらい「辞めたほうがいい」という意見や励ましが圧倒多数だ。
無給で働くということは”自分の働きが無かったことにされる”ということ
しかし、相談者は仕事自体の不満は書いておらず、辞めたいわけではなさそうだ。休日出勤も頼まれるほどしっかり戦力になっており、夫に頼らず自分で断ろうとする責任感がある。休日に休みたいのはもちろんだろうが、無給で働くということは”自分の働きが無かったことにされる”ということでもあり、気持ちよく働けるはずがない。
例えば、農業では「家族経営協定」というものがある。妻や嫁を含めた家族労働者それぞれを重んじ、給料などの労働条件を定める協定で、1995年頃から政府の後押しもあり広まった。義務ではないが、こうした決まりに即して働くかどうかで、家業の一部を担う女性の働く意欲はまったく違ってくるだろう。
本来こうしたことは、義母のほうからきちんとすべきではないのか。嫁の立場で、義母相手に「給料が出ないなら嫌だ」とは、なかなか言いづらいだろう。義母もそこにつけこんでいるという疑いも生じ、良いことはない。断られ続けるなら考えるべきことがあるだろうに、そこは譲れない部分なのだろうか。