有給休暇取得の義務化が昨年4月から始まった。日本の有休取得率は世界的に見て著しく低く、取得することが難しい空気感の職場も多いが、義務化されたことにより心置きなく取得しやすくなったという人もいるだろう。
匿名掲示板ミクルに7月下旬、「有給取る時と休み明け時にすみませんと言わない人」というスレッドが立った。相談者の職場には、有休取得直後の出勤日に「昨日はお休みをいただきありがとうございました。ご負担をおかけしてすみませんでした」と言って回る同僚がいるという。
投稿者は、「来週水曜休みます」と言って取得し、休み明けに何も挨拶がなくてもいいと考えている。しかしそうすると、”有給取得前後にすみませんを連呼する人”が不快に思うのではと心配している。この場合、どう対応すれば良いのか意見を募った。(文:石川祐介)
有休取得の前に一言二言伝えておくべき?
スレッドには有休は労働者の権利であり、わざわざ感謝や謝罪の言葉を述べる必要はないという声が多い。
「有給取るのは認められている当たり前の権利なので、本来はわざわざ挨拶は必要無いですよ。そこは本人に任せましょう」
「挨拶するのは丁寧で悪いことではありませんが、有給は本来、労働者の権利だと思うので挨拶を強要するのはおかしいと思います」
一方、「有給で休むなら事前に関係者に連絡は必要です。休み明けは自己判断で負担を掛けたならお詫びの一言で良いかと思う」というように、取得前には伝えておいたほうが無難という人もいる。自分の代わりをしてくれる同僚には、引継ぎのついでに感謝の意を示しておくと良さそうだ。
「繁忙期で、会社も日程変更してほしいのに許可してくれたとかならお礼は言うと思います」
ケースバイケースという声も相次いだ。
「仕事内容によるのではないですか? その人がいなくて負担をかけるようならば挨拶必要ですが、チームプレーでもなくてそれぞれの業務ならば自分の進度が遅れるだけなのでそこまで必要ないと思います」
「有休は権利だけど、繁忙期等には会社側から変更をする権利はあります。なので有休の申請が通れば問題ないかと。もし繁忙期だけど、どうしても休みたいけど、会社側も日程変更してほしいのに許可してくれた、とかならばお礼は言うと思います」
職場でチームの一員といて働いている場合や、取得時期が繁忙期の場合だと、やはりある程度の配慮は必要になると感じる人が多いようだ。
自主的に感謝や謝罪をする分には本人の勝手なので、特に気にすることはない。しかし、有給前後のすみませんを強要されるのはいささか窮屈だ。気兼ねなく有休取得ができる職場になってほしい限りだ。