営業職の30代男性は、
「要入院の状態にもかかわらず出勤させられた。また業務中に全治8か月のケガをした際、労災を申請しないように言われ、『間抜け』という温かいお言葉を頂いた」
と語る。男性の職場ではほかにも、サービス残業させるために「シフトに不自然なくらい長い休憩」が入っていたり、「新人クラッシャー」が生息していたりするという。新人クラッシャーのいる部署は人の出入りの激しいそうだ。
建築・土木技術職の30代女性は、会社のお金のかけどころに複雑な気持ちを抱いている。
「『会社の存続のため』という名目で1か月の残業時間は上限付き。サービス残業になったことも。カットした残業代は会社名が入ったノベルティグッズ作成に使われ、自社社員ではなく取引先の社員が使っていた」
残業代がカットされ、浮いたお金は社員が使うことのないノベルティグッズ作成費に。無駄金を使うなら、その分社員に還元してほしいと思ってしまう。女性の職場では「去年1年間で社員の約5分の1が退職。若手や中途採用社員が定着しない」という。
また営業職の40代男性は、毎日13時間勤務。休みは週1日で定休日も出勤しなければいけない時がある。代休もないため、月の休みはわずか3日という激務だ。男性はさらに驚くべき事実を明かす。
「社員全員にタイムカードが2枚あり、人事担当者が定時で打刻。常に月間100時間以上の残業が発生していたが、残業・休日出勤の手当てなし」
残業しても人事担当者が勝手にタイムカードを定時で打刻するため、どんなに働いても残業代や手当てが支払われることはない。
ファーストクラスでの旅行にキャバクラ通い…「塾長がひとりで利益を使い放題」
不正や犯罪まがいの運営をしている企業も。農業関連職の40代男性は、会社の不正を発見してしまったことで恐怖体験をした。
「毎月、『給料を10万円多く振り込んでしまったから返してほしい』と言われ、返還が数か月続いた。ある時社長の机にあった書類を見て、給料をキックバックすることで雇用助成金を不正受給をしていることに気がついてしまった。すると社長から『家族に危害を加える』と車で一晩中連れ回された」
また教育関連職の40代男性は、「塾長がひとりで塾の利益を使い放題する」と嘆く。
「毎晩のキャバクラ・ソープ通いの領収書を経費で落とさせる。自宅・生活費もすべて経費。ファーストクラスでの海外旅行もすべて経費。海外旅行帰りに違法に持ち込んだ輸入時計を従業員に売りつけようとする。税関で捕まったこともあるが、やめようとはしない。講師、職員の給与を勝手に減らす」
塾長の私的な経費のせいで、講師や職員の給料は減らされてしまう。このような状態では職員の退職も相次ぎ、人員不足で良いサービスを提供できなくなりそうだが、塾長は気にしていないようだ。
「毎月のように塾生が辞めていくのに、かえって新しい生徒から入塾金がとれるので喜んでいる。職員も古い人が辞めると『経費削減だ』と豪語している」
働く企業によって劇的に変わる労働環境。就職や転職の際は慎重に見極めたいものだ。
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