キャリコネニュースで実施中のブラック企業アンケートに音大卒の男性が投稿を寄せた。「2008年卒は厳密には氷河期ではないのでしょうが」と書き出し、就職活動が過酷だったことを匂わせた30代後半男性(教育・保育・公務員)は、ブラック企業に入社してしまった経緯をこう振り返る。(文:okei)
「一番始めの就職ガイダンスで『音大卒は大卒だと思われてないから覚悟した方がいい』と言われたのが衝撃で、副社長から立ち話で『うちに来ないか』と言われた時には喜んで返事をしてしまいました」
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「土日はコンサートの即売会で代休なしの無給、11月から辞めるまでは60連勤」
音楽CDを作っている会社に入社した男性。営業として働き出したが、すぐに辞める決意をしたようだ。
「純粋に営業職が向いていなかったので7月の時点で辞意を伝えましたが、結局退職出来たのは12月28日」
半年近く辞めることができなかった上に、辞めるまでの年末に向けてこれでもかと使い倒された様子だ。
「土日にはコンサートの即売会に行きます。当然代休はないし日曜日は完全に無給。土曜出発、日曜深夜帰宅の出張も組まれていました」
「11月から辞めるまでは60連勤。給与は一律17万6000円。社会保険未加入。有給も使わせてもらえなかったし、耐えかねて日曜日の有給を申請したら怒られて断られました」
と過酷な勤務実態を語る男性。
「大晦日、通し徹夜のコンサートの前に辞めさせてくれたことだけは感謝しています」
と振り返った。それまで休み無く酷使されていたのに、妙なところで謝意を表明とは、感覚が麻痺するくらい過酷だったのだろう。男性は、現在の仕事についてこう報告している。
「今は公立学校の非正規教員13年目。こちらもみなさん知っての通りのブラックですが、給料が段違いに良いので残業代が出なくても損している気はしません」