情報の査定は瞬時に行われ、エントリーシートなら1件あたり数百円程度で買い取る。査定価格は、内容などによって変動する。金額確定した後、ユーザーの本人確認のうえでユーザー指定の銀行口座へ振り込む。
サービス誕生の経緯について、リリースでは「人生のスタートラインを決める就活。それが経済状況に左右される状況をなくしたい」と語られている。同社の森晶広代表はキャリアアドバイザー時代、学生に企業を紹介しても、
「面接を受けに行きたい。でも会場に行くための交通費がない」
と返されることがあったという。数百円の交通費すら出すのを惜しむ経済状態の学生もいる。森代表は学生時代の頃、アルバイトを掛け持ちしていたが、「昨今インターンシップの早期化で学生はアルバイト時間が限られている」とも指摘。
何時間も努力して作成した情報も、選考の結果「お見送り」となれば本人には不要となる。同社は「こうした学生の努力に対し、少しでも報いることができれば」という思いで今後もサービスを開発していくという。
「グループディスカッションの内容」「人事の印象」等にも対象を拡大予定
これまでにも、選考体験記やエントリーシートを提供すると謝礼がもらえるサービスは存在したが、謝礼の対象となるのは一部企業のみで、ギフトカードなど用途が限定された形式で提供されることが多かった。
「Cashu」では謝礼対象企業を広げるだけでなく、現金で支払う。今後は、買い取る情報の幅を拡大し、「企業研究」「グループディスカッションの内容」「人事の印象」「インターン体験記」「入社後の印象」など、より多くの情報を対象としていく。
提供された各情報は、独自に分析したうえ、今後オープンする情報メディアにて活用していく。また同時にサービス提供を開始する、IT企業を中心に成長産業の企業を対象とした新卒人材紹介サービス「Cashu Agent(キャッシューエージェント)」のキャリアアドバイスで活用していく。