情報システムは武器を渡す「鍛冶屋」──やりたいことを探す旅の末に見つけたもの
大学の情報工学科を卒業しながらも、やりたいことを見つけるためにあえてフリーターとしてバーテンダーの仕事をしてきた木村 彰吾。ビーモーション株式会社との出会い、これまで避けていたという情報システムの仕事に就いた経緯や、“鍛冶屋というスペシャリスト”を目指す現職のやりがいなどについて熱く語ります。【talentbookで読む】
母親の影響から培った行動力で、失敗が成功のための原体験に
好奇心が非常に強く、気になったことはやらなければ気が済まない。私は昔からそういうタイプです。
だから、自分が知らないことや新しいことに興味を持つと、「やってみたい」という感情がいつも沸いてきます。
こうしたポジティブな思考や行動力は、母からの影響によるところが大きいです。
私の母はフットワークが軽くて行動力があり、おもしろいと思ったことは何でもやってみるような人です。たとえば、音楽には興味がないはずなのに、フェスに誘ったらついて来たり、おもしろそうだからという理由だけで兵庫から東京まで来たりしたこともあるんですよ。
楽しそうにさまざまなことをやっている姿をずっと見てきたので、自然と「自分から何か新しいことをやると楽しいんだ」という意識が根付いたと思います。
学生時代には、人と話すのが苦手だったことから、実際に練習を兼ねてアパレルの仕事やホテルでのアルバイトをしたこともあります。なので、好奇心を持ったことや一石二鳥になると思ったことをすぐに行動に移すところは、その頃に培われました。
人によっては何も知らない世界に飛び込むことを怖いと思ったり、不安に感じたりすることがあるかもしれません。ですが、私は失敗するかもしれない恐怖心はなくて、ワクワク感しかないですね。
それに、たとえ失敗したとしても失敗は人生の引き出しになるので自分にとっては「成功」だと思っているんです。
そんな想いを持って大学生活を送っていたのですが、卒業後は、あえて就職をしない選択をしました。
実を言うと、就職活動でありがたいことに内定をもらっていたので、正社員として会社に就職するという選択肢もあったんです。ですが、なんだかしっくりと来なかった部分がありました。
というのも、内定先で正社員として働くことを考えたときに、色んな業界で自由に働く方がおもしろいし、就職はいつでもできるだろうと思っていたんです。
そこで、「自分のやりたいことってなんだろうか。それを見つけて、人生でそれをやってもいいのではないか」と考えました。私はとくに夢がなかったので、やりたいことを探す旅に出ることにしました。
そうして、大学卒業後は二年間ほどフリーターとしてレストランでバーテンダーをしながら、色んなお客さんとお話をしていましたね。
個性を自由に出せる社風に惹かれて、派遣から正社員の道に踏み込んだ
バーテンダーをやった後、ビーモーション株式会社(以下、ビーモーション)に派遣社員として入社をします。電動のトレーニング器具の販売スタッフやSV(スーパーバイザー)を経験しました。
とくに、SVになってからは視野も広がり、チームとして売上を上げていくためには販売スタッフの知識向上が不可欠だと感じるようになりました。
そこで、自分で資料を作成して販売スタッフに配ったところ、「派遣社員の立場なのに」といった批判もなく、むしろ喜んで後押ししてくれる環境がありました。非常に嬉しかったですね。
もともと行動力がある部分は、ビーモーションでの仕事にも活きています。どちらかというと人と一緒に動くのは得意ではないんですが、まず私が行動を起こせば、周囲も含めて何かしら変えることができると考えているんです。
大勢を巻き込むには時間がかかるので、結果を出すためには誰が必要なのか、どのグループに声をかけたらよいのか、という点はとくによく見て行動するようにしていますね。
そして2年間派遣社員として働いたあと、営業担当者からの推薦をもらい若年層プログラムの面接を受け、2019年に正社員に登用されました。
でも、面接に受かったことだけを理由に正社員になったわけじゃないです。一番の決め手は、ビーモーションの正社員がみんな個性的でおもしろかったことでした。
自分らしさを出せる会社が少ないと感じていた中で、自由に個性を出している先輩の背中を見て、ここなら自由に成長できるんじゃないかと思ったんです。
もともと営業職に就くつもりでいましたが、面接のときに大学の情報工学科卒という学歴を見た役員から、「情報システムの枠が空いているのでやってみないか」と声をかけられまして。
そこで、管理本部の情報システムへ配属されました。情報工学科ではおしぼりの香りの研究をやるほど、情報システムの道は避けていたんですが(笑)、今となっては情報システムの仕事を楽しめています。
情報システムに配属されてからは、ネットワークのインフラ整備や管理、社内システムの構築や保守のほか、PCのお困りごとの解決のためのカスタマーセンターの対応を担当しています。
今まで避け続けていた情報システムの仕事で、やりがいを感じることができた
ビーモーションで自主的に取り組み始めた仕事としては、現在取り組んでいるアプリの開発が挙げられます。2021年5月時点で、もうすぐリリースできる段階まで来ました。
ビーモーションでは営業販売活動のアウトソーシングを行っているんですが、これまで現場で働く社内スタッフ向けのプラットフォームとなるアプリがなかったんです。
スタッフが有給休暇申請をするときはメールでのやり取りで、申請書のフォーマットのリンクを送ってはいたものの、Web明細などのリンクはバラバラでまとまっていませんでした。
そのため、有休の申請方法やWeb明細について、スタッフからの問い合わせがその都度来る状況だったんです。
しかもスタッフはそういったリンクや申請書の控えなどを自分で管理しなければならない。これは不便じゃないかと常々感じていました。
そこで、いろいろな人に意見を求めた結果、「あったら便利」という声をもらったので、日ごろ社内のアプリ開発でアクションを起こしている人に相談して、開発に入ったんですよ。周囲の人は好意的に受け止めてくれていて、応援してもらっています。
情報システムは社員が仕事をする上で土台になるからこそ、私の一つの失敗が多くの社員に影響を及ぼすこともあります。
責任も大きくプレッシャーを感じることもありますが、上司から「われわれはいるだけで価値があるんだよ」といわれた言葉が、今でも励みになっています。
ITの整備関係はほかの誰にもできないので、私たちがいないと会社が回らないんです。そういう「ビーモーションの情報システム系を私が担っている」という認識が、もっとこんなシステムがあったらいいかなという発想にもつながっているなと思いますね。
“鍛冶屋のスペシャリスト”を目指して──会社の屋台骨を支える存在に
派遣時代、営業の先輩から、「情報システムは鍛冶屋」といわれたことが今でも印象に残っています。情報システムは、営業などが使ういわば「武器」を作るところ。
たとえば、RPG(ロールプレイングゲーム)では、木の剣や盾しか作れないと戦闘力が落ちてしまいますが、逆に勇者の剣が作れれば前に進みやすくなりますよね。
情報システムがこういった役割を担っていると考えたら、どんなに小さなことでも軽い気持ちで仕事はできないな、と思っています。
SVをやっていたときは、「自分がやればいい」という考えが強くて。協力し合うことがどちらかというと苦手だったので、人と関わる仕事は自分には合わないと思っていました。
しかし、情報システムの仕事では、人と関わらずとも自分がいろいろな知識や技術を学んで何かを生み出せればそれが武器になります。より自分を尖らせることで、システムの先にいる社員を助けることができます。
だからこそ、“鍛冶屋のスペシャリスト”を目指していきたいですね。
また、今後社内向けのシステムを作っていくことを目標にしています。
会社全体をまとめるしくみを作ることによって、今は個々人がやっている業務の効率化が図れるのではないかと思います。しくみ作りによって「便利になった」がもっと増えるといいなと思いますね。
ビーモーションは自分から行動をしやすい環境が整っていて、しかもきちんと評価してもらえることが魅力です。また、少人数で機動的に動けることも行動のしやすさにつながっていますね。
自分から発信する人がとても多い会社だからこそ、誰かが発信したことに対して応援したい、と素直に思う人が多いんじゃないかと思います。
毎年1回、停電させてサーバーを切って立ち上げる作業が発生しますが、メールで全員に知らせるとねぎらいの言葉を返信してくれる人もいるんですよ。
最後に、好きなことが一つでもあってその部分は譲れない、という人はビーモーションに向いていると思います。
実際に譲れないものが持っている社員が多いので、刺激を受けることも多いですし、楽しみながら仕事に取り組めますからぜひ飛び込んできてほしいですね。
ビーモーション株式会社
この会社にアクションする