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「好き」のエネルギーを源に、考えを行動に変えていく。代表月原が紡ぐヒストリー

▲開発部で設計をしていたころ

2022年3月現在、住友重機械イオンテクノロジー株式会社(以下、SMIT)にて代表取締役社長を務めながら、NPO法人DAISの理事長を務める月原 光国。ものづくりの現場からキャリアをスタートし、その後は事業の土俵づくりに奔走してきました。月原のこれまでのキャリアとそこから生まれた想いを紹介します。【talentbookで読む】

ものづくりの仕事が「好き」──技術者としてキャリアを積み気付いた想い

子どもや学生時代には、ものづくりへの興味が特に強いわけではなかったという月原。就職先としても意識はしていなかったものの、愛媛出身ということもあり、地元にゆかりのある住友重機械工業株式会社(以下、SHI)に目が向き、製造業の道を進むこととなります。

月原 「高校生のころから、自然と理系を選んできました。暗記が苦手で、物理や数学は考え方さえ理解すれば、最小限の知識で解くことができる。そういった理由から高校時代から好きだった物理を大学でも専攻していく中で、加速器事業をしていたSHIに興味を持ち、入社を決めました」

1987年に入社し、加速器事業センターへ配属に配属され、加速器事業センターが量子器機事業部として独立したときにも、設計業務を担当していました。そして、1991年にはSMITの前身となる住友イートンノバへ転属となります。そこでも引き続き、開発部にて機械設計者として、ビームライン設計、全体レイアウト設計などを担当し、経験を積みました。

その後、高エネルギープロジェクトマネージャー、高電流プロジェクトマネージャー、開発統括グループリーダーを経て商品企画開発室長に就きました。月原は当時について、こう振り返ります。

月原 「技術者としていろいろ工夫を考えるのはもちろん好きでしたが、まとめ役であるプロジェクトマネージャーの仕事が特に好きでした。性に合っていたのかもしれません。開発を取りまとめた装置は十数モデルにも上り、現在最先端の半導体製造過程で用いられるイオン注入装置『SAion』の開発にも構想から関わりました」

月原はさまざまな機種のプロジェクトマネージャーとして、そして、2013年から2年間は、開発部部長を務めたのちに、企画管理部へと異動し、企画管理部長を務めることになりました。

転機の訪れ──企画管理部長になり感じた、土俵作りのおもしろさ

▲企画管理部長時代に受けた取材より

開発部で、長年能力を発揮していたところに突然、畑違いの企画管理部へ異動となった月原。前任の企画管理部長が経験豊富で敏腕だったのに対し、自分には経験のない分野であったため、はたして自分に企画管理部長が務まるのだろうかと不安ばかりだったといいます。しかし企画管理部長になって1年経つころには、あることに気がつきます。

月原 「開発部では自分もパフォーマンスを発揮しやすいし、開発型の会社としては中核部門ではありましたが、他の部署のやり方に疑問を持っても、それに口を挟む機能は開発部にはありませんでした。しかし企画管理部では、個人としては今までのようなパフォーマンスは出せないかもしれませんが、他部署に意見を言うことができるようになりました。長く会社に在籍し、会社に対して問題意識を持っていたので、課題を是正し、変えていくにはいいポジションでした」

当時の企画管理部は、人事・管理・安全衛生・環境設備のそれぞれの分野を管理する業務が中心の組織でした。課題の本質を分析し、今行われていないこと、今とは違うやり方を考えるといった本当の意味での企画を専門に行える部署はなかったのです。

月原は取り組みたいことが多く、一人では手が回らないため、企画グループを組織しようと人探しに奔走します。

月原 「技術者としてもう少し何かやってみたかったという想いも抱えていましたが、会社の仕組みに関わることでやりたいことを実現できる立場になったことは楽しく思いました。自分がいつまでも相撲取りでは会社はうまくいかない。どんなプレイヤーでも勝てる、輝ける土俵作りをしていくことの大切さに気づき、おもしろさを感じていくようになりました」

土俵作りの重要さに気づいた月原は、企画管理部長として自分のカラーを出しつつ、企画や会社としての有り様を考えるようになります。

そして2020年4月、考え、構想し、準備ができたころ、社長を拝命することとなります。企画管理部長としての業務の先にあったもの──それが「社長」だったのです。

「情と品格」を大切に──会社を好きになってもらうために取り組む社員の意識改革

▲社員と登った石鎚山(企画管理部長時代)

2020年6月、社長になった直後の経営会議で、月原は部門長たちに自身が考えるSMITの課題について話しました。それは自分自身の想いをさらす一種の儀式でもありました。

頭の中を丸裸にして晒すようで恥ずかしく思いましたが、そうすることが上に立つものの責任であると思ったと月原は語ります。

月原 「経営会議では、『スーパー課長や総合課長=部長』ではないのだと説明し、2つのことを部長に頼みました。1つは、部長にしかできない、考えられないような粒度の大きな課題感を持つこと、もう1つは、今の仕組みではないものをどう形にしていくのかといった未来のことに、6割は頭を使うようにして欲しいということです。それを言うからには、自身も目先の課題だけではなく、トップとしての社長にしかできない役割を果たさなければならないとプレッシャーを感じました」

そのような意味での社長職が務まるのか自問自答しながらも、課題感を共有し、視野を広く持つことで部門長たちから安心して提案できる関係性を築くよう努めました。

月原は、会社にも人格があると語ります。そしてその人格としては「情と品格」を大切にする会社であって欲しいといいます。

月原 「情といっても、ぶら下がったり流されたりする情ではなく、誠意の基になり、自分を律し、高める情です。例えば、家族の心情を思えば職場の安全はあだやおろそかにできないとか、相手の誠意にはこちらも誠意をもって真摯に応えようと考えさせられるような情です。情があるからこそ、いい仕事ができるのです。

また、品格も大切です。弱者には尊大になり、強者にはおもねり、常に『隙あらば……』と小ずるく振る舞う人は好きになれないですよね。会社も同じで、品格のない会社は尊敬もされず、周りから好かれることもないでしょう。損得ではなく、好きで会社を選んでもらう。それが会社を守ることにも繋がると考えています。会社が苦しい局面に陥ったとき、「好き」の合計量が最後の資本になるのではないでしょうか」

SMITでは、会社を好きになってもらう取り組みとして、その場限りでは終わらない、きちんと実になるような、人材育成を行っています。

2016年に実施した社員意識調査にて、「やる気はないが辞める気はない」と答えた社員が3分の2もいたことをきっかけに、やりがいを感じて働いている社員が少ないということに危機感を覚えた月原。そんな社員の意識を変えていくため、SALTやDAISといったSMIT独自の研修をはじめたのです。

月原 「研修の効果はすぐに出るものではないですが、社員が本気になってやっているからこそ、今も続いています。そういうことがやればできる、真面目で柔軟な考えを持っている。それがSMITの自慢できるところです」

「好き」をエネルギー源に、社員全員でバトンを繋いでいく──SMITの目指す未来とは

▲社長就任時に撮影

今後の展望として、今を乗り切るだけではなく、安定した状態でバトンを繋いでいきたいと語る月原には、これからを担っていく社員に対する熱い「情」がありました。

月原 「新入社員はこれからほぼ半世紀働いていくので、その間会社を持たせないと、新入社員は最後まで勤めることができません。それがずっと続いていく。50年先のことなど誰も分からないし、保証をすることもできないけれど、だからといってそこは自分の責任じゃない、何も考えないというのはどうなのか? 新入社員を迎え入れる情としてそれでいいのかと考えてしまいます。

希望に燃える彼ら、彼女らや就職を喜ぶ親の心情を想えば、何か考えなければならない。もちろん正解などありません。今思っているのは、何としても今からの10年間を生き抜くこと。そして、ただ生き抜くだけでなく、10年先が来た時にその次の10年が何とか見通せるような状態で迎えられるように、事業の種を蒔き、準備をしながらの10年にすることではないかと思っています。

いつもそのような10年先を考え、その想いを、毎年毎年バトンのように受け継いでいけば、結果として50年、100年と続く企業になれるのではないか思います。社員全員が、そのバトンを繋いでいるという想いを共有できるような会社にしたいですね」

常に先を見据えて仕事している月原は、仕事の上でも「好き」という気持ちを大事にしてほしいといいます。

月原 「会社では歯車がかみ合うように業務があり、ときには自身がモーターとなり歯車を動かし、ときには歯車となり従属的に動くこともあります。活躍する社員というのはモーターとなって働くことが多いということでしょう。自身から回るにはエネルギーが必要です。責任感や義務感だけをエネルギー源にするのはしんどいし、限りがあります。人間の本質的な感情である『好き』がその一番のエネルギー源であると思います。自分の仕事が好きである、興味がある、性に合っているという人に、活躍している社員が多いのはそのためでしょう」

エネルギーの源泉である感情には、好き嫌い以外にも「欲望」があります。成果を上げて名を上げたい、昇給したい、といった欲望にももっと素直に従っていいでしょう。しかし、欲望はそれが叶わなくなったときにエネルギーが急に0になってしまいます。また、あまりに欲望むき出しにすると周囲との関係性が悪化するという副作用もあります。

「好き」のエネルギーには副作用がなく、尽きることもありません。好きのエネルギーを上手に使い、歯車を回し、周りに波及していける巻き込み力を持った社員を目指してほしいと月原は語ります。

社員と同様、会社も歩みを止めることはありません。

月原 「会社としてのあるべき姿として、機械のように正確で無駄がなく、それが壊れず永続するようなものを想像しがちだと思います。しかし、そのようなイメージでは変化する環境に対応していけません。むしろ、生き物のように、外見は大きくは変わらないように見えるけれど、中身は破壊と創造を繰り返し新陳代謝し続けている存在である方が環境変化に対応できるのです。安定を求めるなら、破壊と創造を恐れてはなりません。

私たちは、生き物のように外見は変わらないように見えるけれど、中身は破壊と創造を繰り返し、新陳代謝を続けていく必要があります」

好きのエネルギーを源に、真面目で柔軟な考えを、行動に変えていく。

月原の想いとSMITの良さを活かし、社員をはじめ、一人でも多くの人から好かれる情と品格のある会社を目指していきます。

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