つながりが生まれるように。みんなが楽しめるように。新卒1年目、“麻雀部”企画者の想い
2022年に新卒入社した村嶋 ほたる。IT未経験ながらエンジニアとして入社し、システム設計や開発の現場で活躍してきました。業務に励むかたわら、“アスノチャレンジ”の企画者としての顔も持つ村嶋が、これまでを振り返りながら、社内で人気を集める麻雀部を企画するに至った背景や想いを語ります。【talentbookで読む】
アツい想いを持つ仲間と作り上げた、ファッションショー。人、チームが軸になった原点
大学では臨床心理学を専攻していた村嶋。服飾系のサークル活動に熱中する学生生活を送ってきました。
「サークルでは、ファッションショーを企画、運営していました。衣装を作る、ヘアメイクをするといった裏方を担う人と、モデルをやる人とで分かれていましたが、いいショーを作り上げるという目的は全員共通のもの。みんなで目的のためには何が必要かと考えて提案しながら、ひとつのショーを作り上げていくのは、とても楽しい経験でした」
このサークルに村嶋が入ったのは、「モデルやヘアメイクをやってみたい」という自らの気持ちから。しかし加入後は、周囲の創作の熱量に感化され、ミシンも触ったことがない状態から、服づくりにも興味を持つように。
「服づくりにおいても集まっているのは、アツい想いを持つ人ばかり。ひとつの作品に、時間も気持ちも惜しみなく注いでいたんです。そんな姿を見るうちに、私もやってみたいと思い始めて、仲間たちからアイデアやスキルを吸収していきました。
未経験から始めて、『どんな衣装ならもっと見栄えが良くなるか』と自ら考えるほどには、没頭したし、楽しさを感じていました」
その後、就職活動では、未経験ながらエンジニアを志した村嶋。ITに幼少期から慣れ親しんでいたことや、大学時代に経験ゼロから一つのことに向き合った経験もあり、苦手意識はなかったと振り返ります。
「就職先を探す上で最も重視していたのが、人間関係でした。大学時代に、周囲の人次第で自分が変わること、チームで作り上げることの楽しさを経験しましたし、人と意見を共有するのが好きなので、“どんな人と働くか”を大事にしたいと思ったんです。最終面接で社長と自然体でお話しできたことは、大きな安心材料になりました。
もうひとつ、入社の決め手となったのは、“アスノチャレンジ”の存在。HPを見て、社員が自由にやりたいことを提案して実現する主体的な活動を推進している点に惹かれました」
アスノチャレンジとは、会社が予算を用意し社員がやってみたい企画を募集する制度のこと。拠点や部署間を超えたコミュニケーションの円滑化を目的としたもので、社員の誰もが企画を経営層に対してプレゼンすることができます。
登山、ダイエットなど、バラエティ豊かな企画が集うこの制度に惹かれて入社した村嶋は、自らも入社1年目にして“社内麻雀部”を立ち上げました。
麻雀部を企画。誰もが楽しめる、拠点を超えたコミュニケーションのきっかけづくりを
アスノチャレンジには参加者の立場でも、美術鑑賞に行ったり、マイナースポーツに挑戦する企画に参加したりとアクティブに取り組んできた村嶋。当初は、自ら新しく提案することは考えていなかったと言います。
「そんな中、新入社員と先輩社員がペアになって、アスノチャレンジの企画を提出するというプロジェクトがあったんです。
そこで思いついたのが麻雀。もともと好きだったことに加えて、コミュニケーションツールになる点や、判断力や思考力が養われる点に魅力を感じていたので、麻雀好きの先輩を誘って企画を提出しました」
企画立案において村嶋が最も大切にしていたのが、“みんなが楽しめる”こと。所属する拠点や経験の有無を問わず、誰でも楽しめるよう工夫を凝らし、社内麻雀部としての2つの企画を練り上げました。
「企画の1つめが、Web会議ツールを使って実施する“初心者麻雀教室”です。1時間ほど説明の時間を設けて、麻雀未経験の人にもわかりやすくルールや魅力を伝える内容で、週1コマ全4回開催しました。
2つめが、“麻雀大会”です。こちらはオンラインゲームアプリを使っていて、月1回、全10回の開催。終了後には成績優秀な方を表彰する予定です。どちらもオンラインでの実施なので、全国各地の社員が一緒に麻雀を楽しめます」
もうひとつ、村嶋が企画を立ち上げた背景には、拠点を超えたコミュニケーションのためのきっかけづくりをしたいという想いもありました。
「一緒に仕事をすることがない限り、社員同士が話す機会はなかなかないもの。異なる拠点のメンバーと話したことがない社員が多いので、麻雀を起点に社内のコミュニケーションを活性化できたらという気持ちがありました。そのため麻雀大会では、遊びながら自由に話せるよう、Web会議ツールを使ってずっとつないだままにしています」
企画を通じて身につけたスキル。めざすは、社内麻雀部の拡大
麻雀部を企画した一方で、興味を持つ人、好きな人がいるかは未知数。当初は大きな反響を期待していなかったと言います。ところが、予想に反して、麻雀大会は初回から想像を超える人気を集めています。
「開催前、10人くらい参加してくれたらと思っていたのですが、蓋をあけてみたら27名もの方が参加してくださいました。これだけ多くの人が社内麻雀部に興味を持ってくれていると知って、とてもうれしかったです」
初心者麻雀教室にも毎回15~20人が参加。麻雀大会はこれまでに7回開催され、いずれも大盛況のうちに終わっています。
「大会には毎回、2年目の社員から本部長まで、20名前後が参加してくれています。経験者の方はもちろん、初心者麻雀教室に参加してくれた方もいて、大きな手ごたえを感じています。
出席者や大会の成績表の管理、当日の運営など、企画側としてやることは山積みですが、社員の方に楽しみを届ける企画側ならではの喜びを知ることができました」
社内麻雀部を企画した経験が業務にも活かせていると語る村嶋。さらにこう続けます。
「企画書を作ってプレゼンしたときに、確かな根拠や説得力をもって人を動かすことの大切さを実感しました。業務の中で自分の考えを伝える際にも、まずはきちんと調べて根拠を固めた状態で意見を投げかける習慣が身についたと思います」
アスノチャレンジで企画を通すには、経営陣に説得力のあるプレゼンを行って承諾を得る必要があります。プレゼンしたのは村嶋にとってこのときが初めて。緊張しつつも、先輩の協力を得ながら企画書をつくり込んでいったことが、業務にも活きた経験の1つでした。
「企画書作成にあたっては、市場調査を実施し、現在の麻雀を取り囲む状況なども盛り込みました。最近はYouTubeで麻雀する様子を配信する方が増えているほか、AbemaTVでリーグ戦が実施されていたり、麻雀ゲームが1000万ダウンロード以上を記録していたりと、麻雀ブームが広がっていると感じていたからです。
また、麻雀に対するネガティブな印象をどう払拭していくか、またその上でハードルになりそうなことにどう対処するのかについても企画書にまとめ経営陣に伝えました」
村嶋にとって仕事にも結びつく経験となった社内麻雀部ですが、まだ立ち上がったばかり。これから企画を洗練させ、よりいっそう意義のあるものにしていくつもりです。
「麻雀荘を訪れてリアルな麻雀卓を囲んで楽しむことも含め、いろいろな企画を検討中です。また、運営側が一方的に決めるのではなく、参加者の意見を聞きながら新しいことができたらと、来期のアイデアを募ってもいます。社内麻雀部のグループには50人ほどのメンバーが参加していますが、規模は今も拡大中です」
好奇心から始まった企画を成功へと導いた村嶋。これまで企画に携わったことのないメンバーに向けてこう呼びかけます。
「私も学生時代は決して積極的に企画するタイプではありませんでした。先輩とペアで企画を出すプロジェクトがなければ、アイデアをかたちにすることに対して今も高いハードルを感じていたかもしれません。
企画の動機は、『自分がやってみたい』『これ好きだから』といった簡単なもので構いません。同僚や先輩と一緒に、あるいは部署内で『こんな企画があると楽しい』と思えるようなアイデアを出し合うような感覚で、気軽に提案してみてほしいですね」
“あそび”だけでなく、仕事も。温かなメンバーに支えられ、できることを増やしていく
村嶋が熱量を注ぐのは、社内麻雀部だけでなく、仕事の面でも同様。現在は、所属するシステム事業本部 システムソリューション2部 第2グループで、システムの設計と開発を担っています。
「設計では、システムをつくるためにどんな機能が必要で、その機能を実装するためにはどんな要素が必要かをドキュメント形式で書き起こしていきます。
一方の開発は、さまざまな言語を使って実際にコードを書き、つくりたいシステムを実現する作業です。お客様の業界は幅広く、現在は4~5名のメンバーとともにメーカー様の生産管理システムを開発しています」
村嶋が仕事で意識しているのは、自ら積極的に提案する姿勢。チームの例会で改善案を伝えたり、お客様との会議で会話の中からニーズを汲み取って提案内容を考えたり。提案の結果、ドキュメントの記載方法についての意見が採用されたこともありました。
「まだ直接提案できる立場にありませんが、みんなと共につくり上げていく感覚があるのはとても楽しいですし、やりがいにもつながっています。また、意見が言いやすいのは、人が温かい会社だからだと思っています。
ITの経験がなく右も左もわからない状態の中、メンターとして付いてくれたベテランの先輩は、1年かけてスキル習得と目標達成をサポートしてくれました。仕事以外でも麻雀に誘ってくれる先輩がいるなど、人とのつながりを大事にして周囲と積極的に関わろうとする方が多いと感じます」
2023年で入社して2年目。村嶋のキャリアが動き出すのはこれからです。
「まずは、目の前のことを一つひとつ確実にできるようにしていきたいと考えています。いろいろなプログラミング言語を習得してエンジニアとしてスキルを磨き、リーダーシップを発揮できる人材になりたいですね」
好奇心と主体性、そして周囲を巻き込む力が強み。社内麻雀部の立ち上げを皮切りに、仕事でも“あそび”でも村嶋のチャレンジは続いていきます。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです