副業で知った自分の“現在地”と市場価値が大きな自信に。デザインでいろんな「はたらく」を応援したい | キャリコネニュース
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副業で知った自分の“現在地”と市場価値が大きな自信に。デザインでいろんな「はたらく」を応援したい

dodaサイトの専任デザイナーとして、ビジュアルデザインからコーディング、UI /UX領域を幅広く担うリードデザイナーの古藤 舞華。まったく異なるキャリア形成を夢見て入社した古藤が、IT領域で副業まで手掛ける人材に成長していく──その自ら切り拓いたキャリアについて語ります。【talentbookで読む】

「はたらくは当たり前じゃない、感謝すべきこと」が自分の軸

大学の専攻は理学部でDNAや細胞など、生命科学系の分野を学んでいました。就職を考えたとき、最初は無難に食品メーカーや製薬業界などを意識して調べていたのですが、自己分析を進めていくと、そうやって自分自身と向き合う時間がとても楽しくて。自分の経験や考えを言葉にすることで自分自身を認めることができ、自己理解も深まりました。

その結果、「はたらくは当たり前じゃなくて、感謝すべきこと」「楽しいとか、成長できる環境でお金を稼げるなら、それは最高」という親からの教えや、アルバイトで1,000円を稼ぐことの大変さ、自身や友人、家族を含めた「はたらくこと」のつらさ、難しさ、嬉しさを目の当たりにしてきたことを思い出しました。そして、「はたらくを応援したい」という軸が自身の中でしっかりと確立してからは、迷いなく人材サービス業界に絞って就職活動を始めました。

当時のインテリジェンスは、面接が印象的だったんです。エントリーシートの自己PR欄がとても小さくて。用意してきた文言が入りきらないなと思い、“棒人間”の絵で「自分は人と人の潤滑油のように間に立てる人間です」と表現したら、「おもしろいね!いいね!」と言ってもらえて。

私としては最大限の苦肉の策で表現したものが、そんな自己流を肯定してもらえたことで、どの企業よりも自分らしくはたらける気がしたのを覚えています。また、内定後の懇親会で出会った同期が、ただ仲が良いだけではなく、みんな3年後の目標などを語り合える熱い想いを持った仲間たちだったことも、すごく響きましたね。

ITコンサルタントから、デザイナーへ。想定外のキャリアでも「やりたい」は見つかる

私はCA(キャリアアドバイザー)が希望だと、人事担当者には熱く語った記憶があるのですが、配属先はなんとシステム部門でした。今はもう笑い話になっていますが、学生時代からIT業界だけはまったく興味がなく、配属先として夢にも思っていない部署で、当時は本当に驚きましたし、正直言ってとても複雑な思いでしたね。最初の3年くらいはとても大変でした。

ただ、そもそもの思考として細胞におけるたんぱく質の仕組みなどを理解することと、システムの仕組みの考え方は根本的に似ているなと気づいたことで仕事が楽しくなりました。また、どんな環境でも「はたらけることは当たり前じゃなく、感謝すべきこと」という心の軸もあったことで、すべての環境を前向きに考えられたところは私の強みでしたね。

最初はアルバイト事業の業務システム開発のプロジェクトマネジャーからスタートして、その後、dodaサイトのプロジェクトマネジャーを担当しました。そして3年目の新卒研修がまた、私の転機になります。その研修では、自分が大切にしていることを深堀りする機会があり、“美的感覚”というキーワードが私には異質に感じて気になりました。

その違和感をさらに上司とのキャリア面談で深堀りしていった結果、たとえば、通常の業務システムはわりと「使えればひとまずセーフ」という判断をされ、工数が優先とされる場面が多い印象でした。

でも私としては、「この余白が気になる」「この色は別の画面と違って気持ち悪い」というような感覚が度々あり、その違和感にモヤモヤしていることに気づきました。また、「そもそもおかしな遷移になっているような気がする」「なんとなくわかりづらい情報設計だな」といったような感覚はありつつも、だからと言ってそれを解消できる最良なデザインを提案できるかというと、そこまでのスキルを持ち合わせていないもどかしさをも感じていました。と同時に、自分でできるようになれば話が早いのではないかと思うようになりました。

そして、「システムで課題改善を行う仕事の次は、デザインで課題解決をしてみたい」という意欲に変わっていったのです。思い切って「その道で転職?」という選択肢も考えましたが、上司に「本当に興味があるなら兼務という形でやりながら確かめてみれば?」と提案され、入社5年目から兼務でデザイナーに挑戦する機会をもらいました。

副業で「はたらく」に向き合う人から大きな刺激も

新卒・中途採用サイトの受注コンペなどを担うグループを兼務し、“社内副業”のようなチャレンジができたり、ビジュアルデザインに力を入れたりしていく中で、ちょうど新たな目標設定のタイミングに当時のマネジャーから、「古藤さんって、デザイナーとしてどれくらいのレベルになったの?」と聞かれたんです。

コンペで受注するといった成果は出ていたものの、フィードバックや言語化できるものがなくて。それを測りたいなと思っていたときに、ちょうど登録していたキャリアSNS経由で、とある企業から副業の話をもらいました。この副業を通して自分の現在地を知ることを目標に設定すれば、お金ももらえて、次のステップにもつながるかもしれないとマネジャーに相談したら、すぐ賛成してくださいましたね。

副業の内容は、スクール型コミュニティ事業のサービス登録ユーザーに対して、個人学習のフォローを行うTA(ティーチングアシスタント)です。動画で講座を受けたユーザーさんが動画だけではよくわからなかった疑問点、PhotoshopやIllustratorなどのツールの使い方、バナー制作など講座で出された課題のチェックやデザインフィードバックなど、個別の質問や相談に答え、2時間1枠で10名定員、オンライン形式で実施するものでした。

受講者はキャリアチェンジを考えている子育て中の女性や、はたらき方を変えたいと考えている方、海外でもどこでもはたらけるスキルを身につけたいなど、いろいろな目標を持っている方がいらして、休日の早朝や平日の夜遅い時間に、すごい熱量を持って参加する姿勢に驚いたとともに、そんな方々と全力で向き合う時間はとても刺激的でした。

また、私が担当する時間は、基本的にはなんでも気軽に相談していい時間なので 、私がHR業界の人間と知って、キャリア相談を受けたこともありました。そんな体験を通じて、ビジネスではなく“キャリアチェンジを実現した先輩”としてコーチング観点からキャリアのアドバイスをすることが楽しいと感じる自分がいることにも気がつきましたね。

また、就業先の企業側がTA(ティーチングアシスタント)としての評価を受講者からの声をまとめたアンケート結果から定量的・定性的に共有してくれたため、非常に良い振り返りができました。

そして、その数値を定性的・定量的な両面から上司に報告ができたのもとても良かったですね。定性のアンケートには「寄り添ったフィードバックで的確・丁寧、おもしろい」「デザイン脳を鍛えさせるような逆質問が印象的」「明日、仕事に行くのが嫌だったけど、もう少し頑張ってみようと思いました」などとあり、これらの受講者の声は自分自身の自信とやりがいにもつながるうれしい経験でした。

成功体験のほうが多い副業。自分の市場価値を知って大きな自信に

今回の副業は、やはり最初の目標設定にもあったように、ここで大きくスキルアップするというより、いったん自分のレベル感を把握しようというもので、その目的は充分に果たせたと思っています。社内では、それこそリードデザイナーという肩書きですが、私自身は会社の名前とリードという職責を背負えるほどのスキルが本当にあるのかどうか、やはり不安でした。

転職したことのない私にとっては、今持っているスキルでどれだけの価値を提供できるのか、副業がその市場価値を確かめる場にもなりましたね。次はさらに社内でスキルアップに挑んでから、そのスキルが活かせる副業に挑戦したいと思っています。

副業にかけた時間は月12時間を限度に休日と平日夜間の業務だったので、まったく本業に支障はありませんでした。パーソルキャリアは10時?19時を基本にフレックス勤務も可能ですし、ほぼリモートワークのスタイルなので、出社は週1程度です。それでも副業をするとなると、最低稼働時間などの条件面のマッチングが大変ですが、副業をしやすい環境だと思います。

パーソルキャリアに9年も勤めていると、同期に離職者が出てくるのはもちろん、逆に“出戻り”してきた同期も結構増えています。みんな「本当は残りたいけど、次のステップのために」と “前向きな転職”をした後、「やっぱりうちだわ」「パーソルキャリアに貢献したい」と言って戻ってくるんですよ(笑)。

私自身、意に沿わない配属も前向きに捉えて頑張ってきた過去がありますが、結果的には、今はやりたいことができていると思っています。転職するよりまず、自分の「やりたい」気持ちに正直になれて、素直に相談できました。

そして、会社は私の「やりたい」に最大限のチャンスを与えてくれた。その目の前の環境を活かしたキャリア磨きをしてきて、本当に良かったなと思っています。はたらいていると、キャリアに悩むことはありますが、それは当然のことだと思います。そんなとき、パーソルキャリアならきっと前向きな答えが得られると思いますよ。

パーソルキャリア株式会社

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