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外資系企業の営業はハードワーク?新卒入社から12年、私がここで営業を続ける理由

▲クリスマスやThanks Givingなどのファミリー行事でよく自宅に招いてくれた友人と

新卒入社以来一貫して営業キャリアを歩み、チャレンジを続ける藤堂。しかし、就活時代は営業に対して懐疑的だったと言います。目標数字を持つ営業のハードワークを想像して、その道を選ぶことを躊躇する人も、営業を続けていくかを悩む人もいるのではないでしょうか。そんな方々に向けて、藤堂が営業の醍醐味を語ります。【talentbookで読む】

自己肯定感を得た留学時代、そして選んだ実力主義の環境

アメリカで過ごした大学時代。アメリカで感じたことは、個々を認め合う風土だということ。

授業を受けても、映画を見ても。何に対しても「どう思った?」と問われます。そして、どんな意見を述べたとしても「あなたはそう感じたのね。いいね!」と受け止めてもらえるんです。それまでの私は、他人にどう受け取られるかを気にして、正解を言おうとしていたように思います。自分を持つことの大切さ、心地良さを知りました。

帰国後の2011年、実力主義という環境に惹かれてデル・テクノロジーズへ入社。厳しいと燃えるタイプですし(笑)、「アメリカで4年間やれたんだからなんだってできる!」という謎の自信もありました。

じつは、入社前は営業という仕事に苦手意識があったんです。買わせる行為は、本当に喜ばしいものなのだろうかと。実際に働いてみて、そんなイメージは一変しました。

営業とは、お客様のビジネスを進める手段になる最適なソリューションを提案し、届ける仕事。それが人対人のお付き合いで成り立っていて、努力で関係を築いていく。その過程に喜びと楽しみがあります。人との関わりを大事にしたい私にとって、営業職はむしろ向いている仕事でした。

2011年の入社から約4年間、スモール&ミディアムビジネス事業部(*当時の名称)に所属。インサイドセールとして、ほぼすべてのクオーターで営業目標を達成し続けました。経験ゼロの新卒社員にとって、製品力やブランド力があるものを営業するのは心強いですね。どんどん成功体験を重ねていくことができました。

過去に固執せず、新たな場所での活躍に必要なこと

営業成績を着実に積み上げ、営業力には自信を持っていました。次のキャリアを考え始めたころ、新卒同期からOEMビジネスをおすすめされたんです。そして、社内公募を見つけて応募。2015年にOEMソリューションズ事業本部のインサイドセールスとなりました。

OEMビジネスとは、お客様製品の一部(部品)としてDell Technologies製品を導入してもらうビジネス。ときには、お客様向けに製品を開発することもあります。医療機器や通信基盤、オイルやガスのプラント制御装置など、OEMで手掛けるソリューションは社会インフラとしてのインパクトが大きく、規模の大きさが魅力でした。

意気込みいっぱいで始まりましたが、いざ異動すると仕事がまったくできなかったんです。以前の部署では顧客開拓から案件クローズに至るまで全部ほぼ一人でできたのに……。セールスエンジニアがいないと技術的観点で話が進まず、PM(プロジェクトマネージャー)がいないとプロジェクトが進まない。

同じインサイドセールスとして4年の実績があるのに、今は自分がどうすれば価値発揮できるかわからない……。悩みながらも、誰かに助けを求めることができませんでした。わからないなんて、恥ずかしい。自ら手を挙げて異動を叶えた自分ができないなんて、思われたくない。そんなプライドがありました。

自分なりに動いた結果、チームに迷惑をかけることも衝突が起こることもありました。もがく中で、自分の間違いに気づいたんです。新しい仕事で成功するためには、過去の自分に囚われていてはいけないということ。自分は井の中の蛙だったと認識し、「あらためて一から教わろう」という姿勢に切り替わりました。

ハードスキルなら自分で習得することもできますが、ソフトスキルは人から教わってはじめて成長することができます。とくに、社内の人たちもお客様も、私より大ベテラン。知見も多く、経験も豊富ですから素直に教わった方が良い。いい格好したって通用しませんよね。

ロールモデルとの出会いを通して見つけた、キャリアの目標

▲2019年、プーケットでのOEM APJカスタマーイベント

周囲のアドバイスを受け入れて実践していくと、再び営業成績を上げていくことができました。

OEMのお客様との商談は、技術、購買、マーケティング、販売、そして管理部門と、それぞれKPIが違う立場の方全員がGoを出さないとプロジェクトが前に進みません。細かい技術設計からスタートし、市場で価格競争力を出すためのコストカット交渉、そして機器検証に半年から1年程かけてやっと製品のリリースです。

根気強く、一営業担当という立場を超えたパートナーの立ち位置で仕事する醍醐味を感じました。

お客様を知り、お客様の課題を想像する。そして、当社のポートフォリオを武器に、どうすればお客様が市場で戦っていけるかをディスカッションする過程が楽しくて、営業としてのスキルの広がりと共に、やりがいも広がっていきました。

中には、過去のなんらかの事情によって当社に対してネガティブな印象を持たれているケースもあります。入り口の段階でそういった難しさがあっても、結局は、現担当者の私がどれだけ本気で向き合っているかが問われます。私の本気度や熱意が伝われば、少しずつでもドアは開いていくんです。

お客様との関係性を楽しむにつれて、よりフロントに立つ外勤営業(Account Exective)というロールへの興味を募らせていきました。当社では、インサイドセールスと外勤営業がペアとなって日々の営業活動を進めます。外勤営業がもっともお客様に近い立ち位置で、課題や理想などの細かな要望を吸い上げ、それをベースに、社内のプロジェクトメンバーみんなで提案をつくっていきます。

同じ営業職であっても、外勤営業が発揮する関係構築力、統率力、抽象と具体の思考力の凄さに圧倒されていました。一緒に組んでいた外勤営業の女性の存在にも、憧れを抱いていたんです。

その大先輩は、「私が時間をかけて経験してわかったことを、あなたは時間を費やさずにできるように教えてあげるね」と言って、たくさんのアドバイスをくださったんです。「その分、早く成長してね」というひと言も添えて(笑)。

私も外勤営業になりたい。けれど、私には務まらないかもしれない……。

そのころの私は、過去の失敗を経て自信をなくしていたんです。営業の醍醐味を感じるほど、一緒に働く先輩方を尊敬するほど、不安が大きくなる。私がプロジェクトをリードできるのだろうか、数字を生み出せるのだろうかと。

気づけば2年ほど、行動する勇気を出せずにいました。もどかしく、チャレンジできずに過ごす中で、働きながらオンラインで海外のMBAを取得。なんらかの形で「できる」という実感と自信を持ちたかったんだと思います。

そんなある日、とあるプロジェクトがきっかけでインサイドセールスの私が外勤営業の役割を担うことになりました。偶然ではあるけれど、ためらっていたポジションにトライする機会に恵まれたんです。

そうして、いざ外勤営業の立場で仕事すると本当におもしろくて!

コミュニケーションのリアリティさに、五感が震えたんです。

「やっぱり、外勤営業になりたい!」。2021年12月、再び社内公募を経てOEMソリューション本部の外勤営業になりました。

恐れずにチャレンジを楽しみ、お客様のパートナーでありたい

大人になるにつれて、自分の理想と実力を客観視できる分、その実現の難易度を想像するとチャレンジすることをためらってしまうのかもしれません。しかし、チャレンジこそモチベーションの源泉ですし、外勤営業にチャレンジして良かったと思っています。

ドッグイヤーとも表現できる当社は、何事も通常の3倍速で物事が進んでいく環境。退屈する暇はありません。その環境下での実力主義。数字で評価される営業職となれば、もちろん大変です。

「今は種蒔きのフェーズなのでしばらく数字は出せません」なんて、そんな悠長なことは言っていられません(笑)。捉え方によっては厳しいと感じる方もいるかもしれませんが、ちょっと背伸びして難しいことにチャレンジするのが大切。

周りのサポートを受けながら場数を踏んでいくうちに、不思議とこなしていけるようになるんです。できなかったことが少しずつできるようになって、あっという間の12年。確実に、過去の自分より成長していると感じます。

また、社内では一人ひとりがそれぞれの目標数字を追いかけているからこそ、共感できる仲間がいます。営業活動の中でつらいことがあっても、隣を向けば「大変だけど一緒にがんばろうね!」と応援し合う雰囲気。助けを求めれば、すぐに助けてくれる温かさがあります。そして社内だけではなくて、お客様にも相談できるんです。お客様も仲間なのです。

インサイドセールス時代に憧れていた、私のロールモデルである外勤営業の先輩のレベルまで早く追いつき、そして追い越したいですね。

お客様が大好きだから、提供価値をもっと高めて、喜んでいただきたいです。お客様から信頼されるパートナーとしてタッグを組み、一緒にエンドユーザーへ価値を届ける存在として同じベクトルを向いて歩んでいく。この感覚をもっと楽しんで、大きなビジネスインパクトを出していきたい。数字(売上)は信頼の上に成り立つものなので、あとからちゃんとついてくると信じて。

経験とチャレンジの積み重ねで、深みのある営業ができると思っています。これこそが営業の神髄だと私は考えます。

12年間、営業を続けていても本当に飽きないんです。正解がないし、日々模索と発見の連続。問題が起きたり、失敗したり、疲れたり……。生きていればいろいろありますが、それさえも楽しんでこれからも営業職を続けていくつもりです。そして、将来AIに営業職を奪われないように今のうちからしっかり人間力を磨いておきたいと思います(笑)。

※ 記載内容は2023年7月時点のものです

デル・テクノロジーズ株式会社

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