社内外の教育でアビストの技術力向上へ──CAD教育のスペシャリストたちの使命 | キャリコネニュース
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社内外の教育でアビストの技術力向上へ──CAD教育のスペシャリストたちの使命

▲現在の高橋

アビストの教育管理部門では、エンジニア社員のスキルを活かし、社内の教育だけではなく外部に向けた3D-CAD(3次元データの製図を作成するソフト)の教育事業も展開しています。社外、社内のエンジニアのスキル向上のために尽力する高橋と神谷が、自身のキャリアと今後のアビストの教育について語ります。【talentbookで読む】

社内外の設計技術の教育に貢献

高橋と神谷が所属する教育管理部門は、社員の技術力向上のための教育制度構築だけでなく、大学での学生向けの講義や外部企業向けに3D-CADの教育・研修を実施しています。

高橋:現在、私は週1~2日関東の大学で非常勤講師としてCAD、製図など3つの授業を担当しています。あとは、社内のエンジニアが効率よく技術教育を受けられるよう、E-ラーニングのコンテンツ作成などに取り組んでいます。それ以外にも、学生が参加するインターンシップのサポートや、新入社員や中途社員に対するCAD教育、外部企業様向けのCAD教育も担当しています。

今後は、社内の教育環境を整備することでアビストの技術力向上をより一層加速させて、その技術を社内だけでなく社外教育にも拡大していき、アビストの教育力で社外に貢献できるようになりたいです。

神谷:私も、高橋さんと同じく大学での講義と新人研修、社内教育の構築を担当しています。また、アビストの主要顧客である大手自動車メーカー内で実施されるソフトウェア使用許可資格試験に自社の社員が合格できるよう教育を行っています。さらに、この教育は設計技術のスキルを向上させるのに役立つため、新入社員に対しても幅広く実施しています。

高橋と神谷は、社内外でCAD教育に関わってきた経験を通して、設計技術教育をする中で大切にしていることをこのように語ります。

高橋:相手の疑問や理解できていないことを解決し、相手が理解できるようになるまでサポートすることを大切にしています。その場で解決できる質問でも、まず相手に考えてもらい、調査するよう促しながら答えに導くことを心がけています。

また、質問が苦手な方に対しては積極的に声をかけ、対話を通じて疑問を引き出せるよう努力しています。質問が多い人はCADを早く理解することができると感じており、講義や課題を通じて疑問を解決できるようサポートしています。

神谷:私が大切にしていることは2つです。まずは、スピード。学生から社内の社員、上司、部下、お客様まで関わるすべての人に対して素早い対応を意識しています。教育には急な要請が多いため、迅速な対応を通じて相手からの信頼を築くよう努力しています。

もう一つは、自然体でいることです。私が教育を担当する方の中には、CADが未経験の方もいます。質問や不安を解消し、円滑なコミュニケーションを実現するため、どなたにでもアプローチしやすく話しやすい雰囲気を作ることを心がけています。

異なるキャリアから教育への挑戦──それぞれの情熱とは

▲大学にて講義を行う高橋

高橋がアビストに入社したのは2007年。アビストを知ったきっかけは、入社前に受講したCADの職業訓練でした。

高橋:もともと自動車が好きで、社会人になってから約2年間は自動車整備士としてキャリアをスタートしました。その後、自動車の生産ラインで部品の取り付けの仕事をしていましたが、足を怪我してしまい仕事ができなくなりました。しかし、このまま自動車業界で活動を続けたいとの思いから、自動車整備士や生産ラインでの経験を通じて自動車の設計に興味を持つようになり、職業訓練で3D-CADを学ぶことを決めました。

そして、その訓練を実施していたのがアビストで、そこからアビストとのご縁が生まれ、入社することになりました。入社後は、主にトラックの設計業務を10年間ほど担当しました。

設計業務を経て、2017年に教育課に異動した高橋。教育に携わることは入社前から夢だったと話します。

高橋:職業訓練での講師の方々の指導方法はとてもわかりやすく、協力体制がしっかりしていて柔軟な対応ができており、疑問に対しても適切に答えてくださいました。その姿勢に感銘を受け、私もそのような対応ができるプロフェッショナルになりたいという憧れを抱いていました。設計現場でも部下に教育する機会が多く、その経験を活かしたいと考えていました。そして、念願が叶って教育課に異動になったんです。

一方、神谷は2012年にアビストに入社後、すぐに教育担当に配属されました。

神谷:前職は、エクステリア(※)製品の設計と現場での組み立てに必要な図面の作成に携わっていました。CADの経験を7年間積みましたが、より専門的なCADの分野でキャリアを築きたいという思いからアビストに転職しました。

しかし、前職とは異なる製品と分野で、具体的なアビストの教育についてのイメージは持てなかったと語ります。

神谷:入社後は新人教育、既存社員のスキルアップ教育など、設計の受託業務も合間に対応しながら2年ほど経験を積みました。前職とは異なる分野での業務で、図面一つにおいてもすべてにおいて理屈があり、知識を深めていくことに充実感を味わえていました。

しかし、同時に教育の難しさにも直面し、どのようにしたらより良い教育ができるかについて明確なアイデアが浮かびませんでした。この課題のヒントを見つけるため、お客様先での設計業務の経験を積みたいと上司に相談し、ハイブリッド車の設計チームで1年間働く機会を得ることができました。この経験を現在の教育活動に活かしています。

※ 建物の外構のこと。アルミサッシや車庫、バルコニー、ウッドデッキなど

社員一人ひとりの成長のため──教育へのこだわり

▲現在の神谷(仕事風景)

教育担当としてのキャリアを着実に積み上げた高橋と神谷。神谷は、1年間の自動車の設計業務経験が今の自分の教育に大きくつながっていると語ります。

神谷:とくに印象深かったことは、チームで1つのプロジェクトを進めていく際の、先輩たちのコミュニケーションがとても自然だったことです。自然でフラットなコミュニケーションを意識することで、相談に乗りやすくなったり、落ち込んでいる人を励ましたりするのにも役立ち、問題解決とモチベーションアップにつながります。

私は今まで教育担当として堅苦しく構えすぎて、必要以上に責任感を強く持ちすぎていたことに気づきました。現在は、新人社員が抱える悩みや問題に対して、フラットな態度で接し、少しずつ距離を縮めて一緒に解決に向けて協力していく姿勢を意識しています。

高橋は、これまでの教育の経験を通じて、設計技術者が成長するには技術力だけではなく、素直な姿勢でのコミュニケーション能力や責任感を持って自ら考え情報収集する力を持つことが大事だと考えています。

高橋:新入社員の研修が終わり、配属後に現場の社員から新入社員の仕事について多くのフィードバックを受けることがありますが、成長の声を聞くと喜びを感じます。一方で、CADのスキル習得が早い社員が実務で苦労しているという声を聞くこともあり、成長には技術力だけでは足りないと感じました。

実際の業務では、CADのスキルに加え資料作成能力や工学的な知識の習得も必要です。そのためには、素直な姿勢でのコミュニケーションを意識することで幅広く知識を習得できること、責任感を持って自らが考えながら情報収集することが重要です。私は、CAD教育だけでなくすべての新入社員が配属後も成長できるような教育を考えていく必要を感じました。

現在は、お客様や社内向けの資料作成の研修として日々の学びを振り返る業務日報を導入しています。ディスカッションを行いながら、資料作成の意義や読み手に情報をわかりやすく伝える方法について学んでいます。

自身のスキルを磨き続け、社内の教育環境を向上していく

▲アビスト社員に教育を行う神谷(右)

今後、社員が効率よく学べるよう、社内教育の環境づくりの改善も続けていきたいと高橋と神谷は語ります。

高橋:大学の授業は、現在担当している科目に加えて他の科目も担当できるようになり、他大学の非常勤業務も拡大できるようになりたいと考えています。社内では、E-ラーニングの基盤の構築と拡大が最優先の目標です。社員からのフィードバックを積極的に収集し、教育管理部門内で項目拡大を実施する予定です。教育管理部門全体で社内教育の環境を向上させる取り組みはまだまだ必要です。

私自身としては、教育管理部門としての方針を実行し会社に貢献することはもちろんですが、将来的にAIが教育においてますます重要となると予測しています。自身の設計経験を活かしてAIに負けない独自の教育方法を模索し導入していき、同僚などに自慢できるようになることが目標ですね。

神谷:教える立場として、自身のスキルアップも怠らず、設計に関する知識をより深め、さまざまな教育アプローチを提供できるバリエーションを増やす予定です。今までの知識や経験を活かして、新たな教育の提案ができるよう努力を続けていきます。

教育に対してまっすぐ向き合う高橋と神谷。社内外の教育を通じてアビストの技術力を上げていくために、これからも2人の挑戦は続きます。

※ 記載内容は2023年10月時点のものです

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