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よりfreeeの価値が届くように──カスタマーサクセスで挑戦を続ける2児のママ・今井の葛藤と成長

▲前職での育休時代

2019年11月にfreeeに入社して以降、一貫してカスタマーサクセスのオンボーディング部門に所属している今井。現在も2人の子どもの育児をしながら、チームの責任者として活躍しています。今井がこれまでたどってきた経歴とfreeeでの歩みについて語ります。【talentbookで読む】

自分の仕事が社会に還元されているという実感が得たかった

社会貢献度の高い会社に入ろうと考え、新卒として三菱重工へ入社した今井。人事・採用部門に3年半、経理部門に6年間それぞれ在籍しました。

「人事・採用部門はバックオフィスの中ではフロントに近い業務で、私は当時自社の魅力をどう伝えるかを日々考えていました。イベントを企画して運営までやりきる経験は、一種のプロジェクトマネジメントの基礎を培うことができ、今の仕事にも生きています。

経理部門では工場で小型エンジンの原価計算や、本社での連結決算・グループ全体の経理業務改善に取り組みました。数字はあまり得意ではなく最初は苦労しましたが、経験を積むにつれてお金の流れという視点から、会社の運営や経営層の意思決定を見られるようになったのはいい経験でした」

前職時代に二度の出産を経験し、育休を取得した今井。転職を考えるようになった理由をこう語ります。

「本社に在籍していたのですが、現場までかなり遠かったことが理由です。自分としては、わざわざ子育てしながら時短で働くにあたって、仕事をする意味や意義を昔より求めるようになっていました。自分の仕事が社会に還元されているという実感を得たかったんです。

そのためには工場に転勤するのがベストな解決策だったのですが、パートナーの勤務先を考えると現実的ではありませんでした。そこで、私が転職するという形で別の働き方ができる可能性を探し始めたんです」

転職活動では、より消費者やユーザーと近いベンチャー企業中心に話を聞いた今井。その途中で、カスタマーサクセスという職種に出会います。

「営業などのフロント業務をやってみたい気持ちはずっとあったのですが、長くバックオフィスでキャリアを歩んできて、なおかつ時短勤務なので新しい挑戦をするのは厳しいのではないかと考えていました。

人材系ベンチャーの面接でそのような話をしたところ、『うちの会社ではないのですが……』と、freeeを教えていただきました(笑)。会計を扱っている会社のカスタマーサクセスならば、経理のキャリアを生かしてフロント業務に携われるのではと考えてくれたんです。

そこで、募集要項をチェックすると、確かにカスタマーサクセス業務で経理経験者を募集していたのでエントリーしました」

今井には転職を考えるようになった理由がもう一つありました。それは裁量の大きな仕事にチャレンジしたいという想いでした。

「ベンチャー企業なら裁量の大きな仕事を任せてもらえると考えました。しかし、実際は短時間勤務となるとパート対応と言われることが多くて……。

一方、freeeでは短時間勤務で新しいメンバーを迎えることに対してまったく戸惑いがなさそうでした。ここでなら、自分のキャリアを生かした上で裁量を増やして働けると確信を持ち、入社を決めたんです」

freeeが直面するスモールビジネスの世界はカオスそのもの

▲freee family day に参加

2019年11月、freeeに入社した今井。カスタマーサクセスのオンボーディング(導入支援)部門に所属することになりました。

「入社してから1年間『freee会計』『freee人事労務』両方のオンボーディングを担当していました。freeeのプロダクトを導入してくださった法人のお客様に出向いて、現場での導入支援を行い、既存のスキームからスムーズに移行できるように手伝う業務がメインです。

とくに、会計分野は業務知識もあり、プロダクトの使い方やお客様のやりたいことについてもなんとなくイメージが湧いていたので、キャッチアップはそこまで苦労しませんでした」

反対に、抽象的な課題に向き合うことに苦労したと言います。

「目の前の業務以外ではまったくインパクトを出せませんでした。前職で担当していた大企業のバックオフィスとはまったく異なり、当社が直面するスモールビジネスの世界はカオスそのもの。課題は抽象的で、つかみどころがありません。定常業務にも追われながらなので新たな課題を見極めて整理し、優先順位をつけて未開拓の領域を広げていくことは当初ではできませんでしたね」

具体的には、導入支援が付帯されてないお客様に対してどういうサポートをしていくべきかという課題がありました。

「どういうお客様がいるのか不透明な状態の中で、解像度を上げてやるべきことを企画していかないといけなかったんですが、当初は手も足も出ませんでした。

しかも、単純に時間を言い訳にしてしまっていました。自分の担当のお客様がいる状態で、しかも時短業務の中で優先順位の付け方がうまくいかず、とりあえず来るものにリアクティブに対応していたらあっという間に時間が過ぎていってしまった感覚でした。

現在は、導入支援が付帯されてないお客様へのアプローチは、動画のコンテンツなどを用意し、テックタッチという領域で実現しています」

入社して一年後、家族の転勤のために東京本社から関西支社へ異動することになった今井。それ以降、freeeのカスタマーサクセスの方針転換とともに今井の業務は大きく変わっていくことになります。

意思決定を求められ、芽生えた責任感

freeeのカスタマーサクセスは、導入支援をデリバリーするパートナー企業・CSP(カスタマーサクセスパートナー)が、現場業務を担当することに。

「スケーラブルに導入支援をデリバリーするためというのが一番の大きな理由です。これまで、中規模法人様向けに導入支援をするにあたって、さまざまな手法を試してきました。そこで、人の手を介在せずに行うことは難しいという結論に至ったんです。

しかし、スモールビジネスは何十万社もあるので、freeeのサクセス部隊を増やし続けるというのは現実的ではありません。カスタマーサクセスを手伝っていただけるパートナーさんを増やしていった方が、よりスケーラブルに導入支援を届けることができるという決断がありました。

パートナーさんには税理士法人やコンサルティング会社が別法人を立ててやっていたりと、さまざま方が協力してくれています」

CSPの導入により、今井の業務は大きく変わりました。

「CSPが対応する案件の管理やトラブル対応などのマネジメント業務、導入支援全体の課題の探索・打ち手の立案・遂行、そのためのガイドラインの作成などを主に担当することになりました。

また、同時進行で評価制度の作成・教育プログラムの改善・各種ルール設定などCSP制度の仕組み作りも行いました。

何も整っていないゼロの状態から組織を立ち上げるのは、とてもやりがいのある経験でした。freeeに転職した時は、現場でお客様とお話して価値提供していきたいという思いが強くありましたが、俯瞰的な立場からどうやったら全体がうまくいくのかを考えることも楽しい経験でした」

今井は自身の業務が影響する範囲が広がったことで、大きな責任感が芽生えたと言います。

「最初は意思決定するのに苦戦しました。影響力の大きさからビビることもありましたし。というのも、前職で意思決定は自分の仕事ではなく、やってみたいことがあれば上司に必ず相談する必要がありました。

一方、freeeでは『今井さんはどうしたいですか?』と聞かれることが多く、自分で決めることが求められました。この方向性で進めたらCSPにはどんな影響が出るのか。その先にいるお客様が本当に求めていることと合致しているのか。さまざまな観点から物事を考える力がついてきたように思います」

今井はCSPとコンタクトを取る上で意識していたことがあります。

「常に対等であろうとすることです。当社が発注する側なので、ともすれば上下関係にもなりかねないため伝え方は工夫していましたね。

freeeのビジョンと、パートナーさんにとって持続可能な良いプログラムであることの両立をめざして、お互いにフィードバックを行いながらブラッシュアップしていくスタンスを心がけました」

チームで協働することで、インパクトは10倍、100倍にも

育児が少し落ち着いてきたこともあり、2022年1月からフルタイムに切り替えた今井は、小さなチームのジャーマネ(※)となりプレイングマネージャーとしてメンバーのマネジメントも行うことになりました。

「自分の通常業務のほか、チームメンバーの育成、ビジョン・指標の設定やメンバーのフォローアップも任されることになりました。メンバーは、中途入社してすぐの2人と新卒1人。まずは、これまで意思決定してきたことを言語化して共有し、個人の暗黙知を形式知へと変えていきました。

それまでは自分で100%の成果を出すことを目標にしていましたが、チーム全員で400%出すことが目標に変わったような感覚でした。というのも、ジャーマネになる前、当社が大きくなるにつれ通常業務の量が増えキャパオーバーになったことがあるんです。出口が見えない多忙さと、それが自分の成長につながっている実感がなく、しかも家では育児もしているので毎日が酸素切れの状態でした。

『目の前の通常業務よりもチーム全体の仕事を優先してもらわないと組織として前に進まない』と言われた時の反省から、優先順位を間違えないことを意識して取り組むようになりました」

半年後、今井は中規模法人を対象とするCSPチームから離れ、CSP以外で「freee会計」のオンボーディングを探索する部隊に異動することとになりました。

「CSPチーム以外の『freee会計』のオンボーディングをすべて担当することになりました。『freee経理』『freee債権 入金管理』『freee債務 支出管理』など、『freee会計』の中の一部機能を切り出して使っていただくプランもできたタイミングでした。導入支援が何もなかったので、ずっとやってきた私がアサインされたのだと思います。

チームの立ち上げは2度目。前回はやることが膨大にある中で整理して優先順位をつけることが求められていましたが、チームメンバーも増えた今回は、何をするか決めることからスタートしました。

『freee会計』から派生しているので、今までの経験を考える基礎にしましたが、現行業務に流されすぎないように常に理想を考えることも意識していました」

現在、今井は「freee経理」などfreee会計の派生プランの導入支援チームのジャーマネを担当しています。チームの立ち上げから携わり、規模は30人にまで拡大。採用、育成、支援コンテンツの作り込み・改善など必要な役割をチームメンバーで分担して進めていく難しさを実感しています。

「当社は刺激的ですね。みんな仕事に対しての当事者意識が高いし、成長意欲も強いです。チャレンジングな環境ですが、やりがいはあるし入社して良かったなと思っています。

とくに、日々仕事してる中でお客様の『すごく作業が楽になりました』『freeeすごいな』という声が届くことが多く、喜んでいただけるプロダクトを本気で作り、それをチームでデリバリーできているのは楽しいですね。協働することでインパクトが10倍にも100倍にもなっていく感覚もおもしろいです」

最後にカスタマーサクセスとしての目標を語ります。

「freeeのプロダクトが簡単に使え、煩雑な業務から手を放せる世界を作りたいですね。お客様の職種や規模によって、またITリテラシーや経営リテラシーによって導入の難しさはいろいろ変わりますが、理想を言えば導入支援がなくとも誰でも使える状態まで持っていきたい。

今はまだその途中。お客様からのフィードバックをfreeeに返すことでプロダクトの進化に携わっていきたいです。

また、入社するときに先輩ママさんから『子どもって成長するから大丈夫だよ』と言ってもらったのが心に残っていて、本当にその通りになりました。

私にとっては、自分が楽しく仕事をしている姿を見せることが一番の育児だと思っています。子どもたちと一緒に私も成長していく気持ちでこれからも取り組んでいきます」

※ マネージャーのこと。freeeでは単にメンバーの上に立つ者のことではなく、“タレント”であるfreeeのメンバーを叱咤激励し、成長・活躍をサポートする役割だと考え、ジャーマネと呼んでいる

※ 記載内容は2023年11月時点のものです

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