自分たちで稼げるようになるにはどうしたらいいか―学生たちに考えさせるという教え方
「英語塾は、大学生の学生起業のサポートからスタートしたものでした。そして、事業運営はインターンの学生が行うことでマーケティングや経営の勉強をしているといった感じです。
ホームページの作成、集客、チラシを作成なんていったところも、全部学生たち自身で勉強し、考えて運営していますので、私はただの“後ろ盾”のようなものですね。基本的に、『これがやりたい』と言ったことにダメ、とは言いません。どんどんチャレンジしてもらいたいと思っています」
若者を支援することは渡辺さんにとっても「得るものが多い」と続けます。
「世の中のトレンドを把握するっていう意味で、若者たちのほうが敏感ですからね。若い方たちとのコミュニケーションを無くしたくないんです。彼らにチャレンジの場を与えている立場かもしれませんが、私にとっては感謝しかないですよ」
経営のノウハウを提供する代わりに、若者たちから多くのことを学んでいるという渡辺さん。タイムチケットでのサービス提供のキーワードも『出会い』でした。
自分が交わらないフィールドでの出会いを大切にしたい
「人脈を広げる方法はさまざまありますよね。例えばSNSで人と繋がろうと思ったのなら、自分が気になった人に自分からオファーをすることで新たな出会いにつながります。
一方でタイムチケットのような場では、普段だったら出会えないような人から相談を持ちかけられる、ということもあるわけです。実際にサービスを提供している中で、普通に暮らしていたら関わり合わない人との交流が生まれています。
私がタイムチケットでサービスを発信している理由はそこにあるんです。たくさん相談に応じて、コンサルをして、たくさん稼ごう…ということではなく、出会いのチャンネルを広げるために、タイムチケットを始めたという思いが強いです」
人との出会いを本当に大切にされている渡辺さんだからこそ、タイムチケットを出会いの場の一つとして大いに活用されています。
■相談した後も長く付き合えるような関係でいたい
渡辺さんが提供しているチケットも豊富です。経営に関する相談はもちろん、雑談系のチケットや出版について相談できるチケットなどから選ぶことができます。
中でもメインである経営コンサルに関するチケットは、起業支援や新規事業の開拓、資金提供や広報など、経営に関するあらゆる相談に乗ってくれます。渡辺さんの豊富な知識の中から、取材時に少しだけ語ってくれました。
「利益を上げるために大事なことは三つです。『売上を上げる』『原価を下げる』『販管費を下げる』。まずはここができているのかを確認します。
ではこの三つはどうやったら達成できるのか。実はここを説明できる人はなかなかいないんじゃないかと僕は思います。『こうありたい』という目標のために、じゃあ何ができるのか。そこをしっかりとアドバイスをしていきたいと思っています」
会社経営に関しての悩みは尽きません。時には、相談者さんの会計資料や売上などの内部資料も見たりして、共に課題解決を目指します。
「会社の悩みって、だいたいが『売上』と『人』の問題なんですよ。『人』のほうはその会社の社員さんも巻き込んじゃうのでなかなか第三者が介入するのは難しいですが、『売上』に関してはできる限り相談に乗ってあげたいですね」
また、リピートの方には雑談チケットでも対応しており、その後、長期的に相談するようになった方もいるとのこと。確かに、わかりやすい例の多用や難しい用語の説明などを丁寧にしてくださり、渡辺さんの話には聞き入ってしまう何かがあります。
1人でも多くの人のお金の不安を解消し、皆さんを笑顔にする活動を
そう、言葉を強めた渡辺さん。そのお金があるのであれば、人に投資して人を幸せにしたい、と笑いながら語ります。
「社会貢献的な意味で仕事をしていきたい。多くの人を笑顔にする活動を今後もやっていきたいと思っています」
お金とのかかわり方、仕事とのかかわり方をいろいろな人に教え、お金と仕事、そしてプライベートを個人でも両立させてほしい。そんな願いが渡辺さんにはあります。
「大事なことって会社の収益じゃなくて、みんなが安心して生活できていることだと思うんです。5億、10億って売上を出すよりも、会社の利益がそこそこ出ていて、従業員の給料もちゃんと生活するくらいに払えていて、かかわっている人全員が幸せっていうほうが“おしゃれ”じゃないですか」
会社経営の悩みやこれから起業をしたいと思っている方は、渡辺さんに相談してみてはいかがでしょうか。どれだけみんなの生活を豊かにできるか。一人でも多くの人の悩みを解消し、幸せになってもらいたい。そんな思いのもと、今日も渡辺さんは奮闘しています。