性的マイノリティを抱えるグラビアモデル「自分自身が好きな“自分”でありたい」 | キャリコネニュース
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性的マイノリティを抱えるグラビアモデル「自分自身が好きな“自分”でありたい」

グラビアアイドルの「マリアAT」として活躍してきた「のあ-Noah-」さんは、2022年10月に仕事としてのグラビアアイドルを卒業しました。子供の頃から心と体の性の不一致に悩んでいたのあさん。男性的な心を持ちながら、女性的外見を売り物とするグラビアアイドルの道をどうして歩んできたのでしょうか。

「かっこいい人間になりたかった」

 

のあさんは現在25歳。バンド活動をしていた14歳の頃、女性であることの「立場の弱さ」に挫折を感じていた時にスカウトされたのをきっかけにモデルデビューしました。芸能生活は11年目、学業にも励みつつグラビア撮影やインフルエンサーとしての活動を続けています。

可憐なベビーフェイスと妖艶なボディラインでカメラに収まるのあさん。数えきれないほど雑誌掲載や撮影会を経験してきましたが、その外見からは想像しにくい思いを持って活動をしてきたと話します。

「僕は女性ですが、男性の心を持っているLGBTQなんです。以前はずっと『男になりたい』と思って生きていました。14歳でモデルの仕事をやろうって思えたのも、性転換手術を受けるために早くお金を貯めたいという思いがあったからでした」

「物理的に男性になる」という目標を持ち、10代から水着を着用したグラビア撮影も行っていたのあさん。18歳の時に接した一人の有名モデルをきっかけに転機が訪れます。

「モデルや女優として活躍している芸能人女性なのですが、ほんのひと言ふた言お話をさせてもらう機会があったんです。たったそれだけでも『本当にこんなに格好いい女性がいるんだ』と衝撃を受けました。その時に、自分が目指していたのは『男になる』ということではなく『かっこいい人間』だと気づいたんですね。

表現が難しいのですが、僕が目指していたのは表面的な男性性ではなく、生き方や内面的なところの強さや格好良さにあると分かったんです。

それ以来、僕は女性として生きていってもいいんだと。性転換手術をせずとも、なりたい自分を目指せばいいんだと、考え方が大きく変わりました」

その変化は、写真撮影などの芸能活動における「表現力」に影響しました。女性を恋愛対象としているのあさんにとって、「好きな女性像」を自分自身で表現していこう、という考えに行き着いたといいます。

「僕は女性も男性も恋愛対象なので、好みの女性像というのも当然あります。そもそも女性の曲線的なボディラインを芸術的な観点で美しいと思って活動していたこともあって、自分自身が女性の体を持ち合わせているのなら自分の理想とする女性像を表現できないかな、と思ったんです。

そういう気持ちでやるようになってからは、表現力がかなりついたのではないかなと思っています」

自分自身が一番のお客さんになって、自分らしさを表現したい

以前は事務所に所属してさまざまな媒体の仕事をこなしていたのあさんですが、転機を迎えた18歳以降はほとんど事務所に入らずにフリーランスでやってきたといいます。

事務所やクライアントとの契約など大人の事情に振り回されることなく、自分の表現したいことを自由にできるようになり、かなり気持ちが軽くなったとのあさん。その後の活動では、自分の思いを生き生き表現できるようになりました。

「前述のとおり僕自身にとって理想の女性を自分が体現していくので、一番のお客さんは僕なんです。自分が自分の写真を「かわいいな」って思えるぐらいの作品を作ろう、という意識を一番大事に、自分が自分らしくいるために撮影をしているといってもいいくらいです」

自分自身を「理想の女性像」に近づけるためにはどんなことをしているのでしょうか。のあさんに尋ねると、いわゆる普通の女性とは違うところがある、と話します。

「実は、オフの日は大体すっぴんですし、服装もジャージやスエットで出歩いています。おしゃれやお化粧には全くこだわりがないんですよ。それよりも内側の健康や美容に対する意識が強いですね。内側から美しくありたいという思いがあります。

自分自身が女性と恋愛をするかどうかという時にも結構そういったところを見ているので、自分の感覚をそのまま反映させているという感じですね」

自己分析を繰り返して「自分のための人生」を考える

心と体の性の不一致に「もう葛藤はない」と明るい笑顔を見せるのあさん。年月が経ち経験を重ね、医療系の学校では心理学や脳科学を学んでいることもあり、「自分とは何か」「自分はどう生きたいのか」といった、答えを見つけ出すことが難しい問いにも正面から対峙して考えてきたと話します。

「自分自身がLGBTであることに加え、以前病気を患い克服した経験もあり、自分を見つめ直したり内省する機会は多い方なんじゃないかなと思います。人生観や「自分という存在とは」という哲学的なこともよく考える方で…。ある時、全部データで出そうと思い立ったんですね。
自己分析をして紙に書き出して。それを毎年、お正月のタイミングで更新しているんです。

自己分析を重ねてきて、やはり『自分のための人生じゃないか』という思いが強くなりました。お金を稼ぐことも大事ですけれど、自分に満足していなければなんの役にも立たないと思うんです」

いろんなことを考えながら生きているんです――。人とは違った個性を持って生まれ、悩みながらも自分自身で人生を切り開いてきたのあさん。目指してきた「かっこいい人間」にはもう到達しているのでは、と感じさせるほどです。

グラビアアイドルは10月に卒業…今後はインフルエンサーとして再始動

強い思いを持ちながらグラビアアイドル活動を続けてきたのあさんですが、2022年10月にグラビアアイドルを卒業し、新たな道を歩み始めました。

「お仕事としてのグラビア撮影には区切りをつけましたが、ファンの方から『まりあちゃんが今後何を始めるのか、楽しみ!』と言ってもらえるくらい、前向きな卒業です。今後も写真撮影自体は好きなので趣味で撮っていくと思いますし、これまで通りにSNSでの発信も続けていきたいなと思っています。

今後は「インフルエンサー」という立ち位置がちょうどいい具合なのかもしれません。芸能活動でもっと飛躍したい、というような考えは今のところないですね。どちらかといえば、好きなことを研究したいという欲の方が強くて…。まずは内側にこもって、データと向き合ったりする時間になると思います。

もう少し先の目標としては、公認心理師の資格取得があります。精神的な問題を抱える方や、過去の僕のように悩んでいる方を救える存在になりたいですね」

そんなのあさんは、スキルシェアのタイムチケットでオンラインのビデオ通話を楽しむ時間を提供しています。雑談や恋愛の相談、自身のモデル経験に関する質問など、時間の使い方は多種多様。ゲストとなる利用者の要望にできる範囲で応えています。

タイムチケットでのサービス提供中も「話が盛り上がらないことがない!」とのあさん。明るくハキハキとした口調で会話を盛り上げてくれます。

「これまでもファンの方から『おしゃべりするのが楽しい』と言ってもらえることが多かったので、タイムチケットでもゲストの方に楽しい時間が提供できているといいなと思っています。

グラビアのことを聞きたいという方やLGBTQに興味のある方、ただユルく話したいという方も。ぜひ僕と話をしてみませんか」

のあさんとのおしゃべりを楽しむ
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