画家・役者・ライバー「海」が語るTikTokをホームにしたユニークなアーティスト活動 | キャリコネニュース
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画家・役者・ライバー「海」が語るTikTokをホームにしたユニークなアーティスト活動

TikTokをホームグランドにし「画家×役者×ライバー」というまったく異なる領域でユニークなアーティスト活動を展開している「海」(カイ)。画家なったいきさつ、役者としての活動、ライバーになってよかったことなどについて率直に聞いた。

〇プロフィール〇
海(カイ)――画家、役者、ライバー、インフルエンサー。1997年7月生まれ。滋賀県出身。大学卒業後映像制作会社に就職するがアートワークに取り組むため1年半で退職。画家「海のほとり」(うみのほとり)として活動し、2025年8月には個展も開催。ファッションブランド「KIVOTOS」(キヴォトス)としてアパレルにも着手。ライバーとしての配信活動がきっかけとなり、俳優として舞台やショートドラマなどにも出演。ライバー歴は5年。2022年に配信アプリ「ミクチャ」からTikTokへ進出。TikTokライブでは雑談と絵画を描く様子を配信。プリクラ撮影テクニックなどの動画も人気。

サラリーマンから画家へ転身

――自己紹介をお願いします。

海(カイ)といいます。僕は画家と役者をやりながらライブ配信をやっています。ライブ配信デビューは「ミクチャ」でした。2022年からTikTokへ活動拠点を移しています。

――多彩なご経歴ですね。TikTokではプリクラ撮影のテクニック動画がとても人気がありますが、プリクラの会社の方と思いました。

いえいえ、僕はプリクラの会社の人ではありません。たまたまTikTok用に投稿したプリクラ撮影のテクニック動画がバズっただけなんです。しばらくはリスナーさんのニーズの高ジャンルの動画も制作していこうと考えていますが、画家としての自分の活動を知っていただくきっかけになればと思い取り組んでいます。

――そうだったんですね。ライブ配信のキャリアもかなり長いとお聞きしました。どのようなきっかけでライブ配信をはじめましたか?

そうですね、僕は大学を卒業し、一度東京の映像の会社に就職しました。まじめに就職活動をして第一志望の企業に入社できたのですが、かねてから取り組んでいた画家の活動が行き詰まるようになり1年半で退職しました。そんな中、ライブ配信は退職とほぼ同時期にスタートさせました。ライブ配信を通して得た報酬に助けられたことも何度もあります。

――サラリーマンから画家とは、とても大きな方向転換をされたのですね。

どうしても画家になりたかったので思い切りました。現在、画家としての活動は、アーティスト名「海のほとり」としてやっています。また、ファッションブランドとして「KIVOTOS」(キヴォトス)という名前で、オリジナルTシャツなどのアパレルも手掛けています。

――役者としても活動をされていらっしゃいますね。

役者はライブ配信つながりではじめました。はじめはモデル活動や広告宣伝が中心でしたが、それを1年ぐらいやった後、劇団の舞台の仕事が多く入ってくるようになりました。今では「ストレイドッグ プロモーション」の舞台に多く呼んでいただいています。今年2025年からはショートドラマの仕事もはじまっています。

海を描く画家「海のほとり」として

――絵画はどのように勉強されたのでしょうか?

子どもの頃から絵を描くのが好きで、マンガやアニメのキャラクチャ―をよく描いていました。学生時代は絵画の学校に進学しようとも考えたこともありましたが、悩んだ結果、一般の四年制大学へ進学し、その後もずっと独学で描きたいものを描いていました。

――どのようなモチーフ描かれてますか?

今は「海のほとり」の名前の通り、海辺の景色を中心に描いています。また、海の生き物、鳥や動物も題材に加えています。いつも海を描いている僕ですが、海を描けば描くほど、海のことについていまだによくわからないことだらけだなと実感しています。作品を生みただすたびに新たな気づきがあります。実際僕は海なし県の滋賀県生まれですので、創造力やノスタルジーだけで描いていることも多いです。また、海外の海辺の風景など過去に撮影した写真をモチーフに描くことも多いです。海の景色に心象風景を重ねたり、ありそうでなさそうな景色を描いています。

――ブルーを基調にしたとてもやさしい絵ですね。絵具はどのようなものを使っていますか?

一般的な油絵具です。基本はブルーでまとめています。油絵具には一口に青といってもいろんな色があります。そんな中自分は「プルシャンブル―」という紺青色が好きで、差し色によく使っています。

――ライブ配信でも絵画を描かれているとお聞きしましたが、どのように取り組んでいらっしゃいますか?

最近は雑談の他にも自分の画家としてのアートワークを見ていただければと思い、油絵を描きながらライブ配信をすることがよくあります。絵画に関しては、実際に描いている姿を見てくれた方が、購入してくださる場合がほとんどです。また、2025年8月に3日間個展を開催させていただきましたが、ライブ配信で仲良くしていただいているリスナーさんがたくさん来てくださいまして、15点出展したうちのほとんどを購入いただけ、大成功でした。そんなこともあって、ライブ配信とアーティスト活動はとてもうまくマッチしていると思っています。

――絵を描いている姿を配信するのに大変なことはありますか?

大変というより、多少の恥ずかしさは僕にもあります。しかし、絵画を描いている自分がテーマの配信をしたいと考えた時、絵画の解説や技術を教えたりするような配信ではうまく伝わらないと考えているので、実際に絵を描いているありのままの自分を見ていただければと思って取り組んでいます。ただし、構図もしっかり固まってほぼ完成に近づいている作品をみなさんの前で仕上げるようなイメージでやっています。描いているところをより多くの方に見ていただき、僕の絵画への思いがみなさんに届けばいいなと思っています。

ライブ配信は日常そのもの

――ライブ配信はいつやっていますか?

5年間、基本的に毎日ライブ配信をやっています。配信時間は1日6時間から8時間ぐらい。時間帯は夜の時間がほとんどですが、芝居の稽古などもやっていますので、その日のスケジュールによって昼間に配信したり臨機応変にやっています。よくモチベーションが下がったりしませんか?って聞かれますが、それはまったくないですね。配信そのものが日常になっているというか、つらいと思ったこともないですね。いつも自分のやりたいように自由にやっていて、動画投稿などもそこそこ数字が出すことができているし、この先も今まで通りやっていけたらと思っています。

――TikTokといえばバトルですが、バトルにはどのように取り組んでいますか?

もちろん、バトルもやっています。枠のイベントとして取り組んでいます。バトルを通してリスナーさんとコミュニケーションを取るきっかけができたりしますので、今後もやっていくつもりです。

――枠のリスナーさんはどんな方がいらっしゃいますか?

約8割方は女性です。年齢層でいうと、僕と同世代の方や落ち着いた方が多いといった印象です。僕もおっとりゆっくりマイペースなタイプなので、波長があっているなと思っています。イベントを開催した時などもみなさん喜んでくださり、ギフトやプレゼントをくださる方もたくさんいて本当にうれしかったです。僕の場合は個展とか舞台とかリスナーさんとリアルでお会いできる場が結構ありますので、みなさんとお会いできる日が来ることをとても楽しみにしています。

――ちなみに現在のライバー事務所はタイムチケットとのことですが、事務所選びはどのようにされましたか?

ちょっと特殊なケースですが、以前所属していたTikTokライバー事務所がライバー事業から撤退することになりまして、所属ライバーは何社かの事務所の中から移籍先を選べることになりました。僕の場合、たまたまタイムチケットの役者経験のあるマネージャーと知り合いでしたので、いろいろお話をお聞きして契約を決め、2025年6月に移籍しました。ライバー事務所の大手ですし、対応もとてもいいので、落ち着いてライブ配信活動ができています。

――ライバーになって良かったことがありますか?

ライバーとリスナーという立場ではありますが、性別年齢に関係なく、知り合いが増え、見識が広がったところでしょうか。ライバーになる前は友だちといえばほぼ同い年でしたから、そこから大きく変化し、自分のいる世界も大きく変化するきっかけになりました。

――ライバーとして日々気を配っていることはありますか?

リスナーさんへ伝えたいことは、熱意を持って伝えたいと考えています。そのためには配信時間を延ばしたりし、情報発信のために時間をじっくりかけリスナーさん1人ひとりに呼びかけることが大切だと考えています。

――将来の夢はありますか?

まだ、志半ばといった感じですが、これからライブ配信をしながら、役者や絵画の勉強を続けていきたいと思います。現実的な夢ですが、絵画教室を開けるようになれればいいなと思っています。やはり一度きりの人生ですし、後悔したくはないので、もっともっとたくさんの方に自分の絵画作品や芝居を見てもらえるようにがんばっていくつもりです。

2026年は関西で個展開催予定も

――今後の予定について教えてください。

「QPD」(キューピット)というタイトルのショートドラマに出演しています。恋のキューピットの兄弟が地球にやってきて、人間の恋を成就させて徳を積み、100組カップルを達成できたら天界に帰ることができるという面白い設定のドラマです。僕はキューピットではなく、それをいつも疑いの目を持ってとがめている警察官役として出演しています。ちょうど第1タームの配信が終わったタイミングなんですが、この後100話まで続く予定ですので、お時間ある方はぜひ見てください。

また、年明け2026年になりますが、関西で絵画の個展を開く予定です。お知らせできる準備が整ったら、ライブ配信などを通してみなさんにお伝えさせていただきますので、楽しみに待っていてください。

――本日は、貴重なお話をありがとうございました。

【TikTok】海(カイ)

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