年2回の面談で目標管理ができたのは平成初期まで 1ON1ミーティングを活用しよう | キャリコネニュース - Page 2
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年2回の面談で目標管理ができたのは平成初期まで 1ON1ミーティングを活用しよう

目標管理(MBO)は、P.F.ドラッカーが提唱した組織マネジメントの考え方で、多くの企業で取り入れられていますが、ドラッガーの想いとは少しずれてきているようです。

ドラッガーは、この概念を目的や目標によってマネジメントをしていくといった内容で伝えています。しかし、実際は従業員管理の一手法として用いられ、多くの従業員にとってモチベーションを向上させるものにはなっていません。やらされ感の目標になっていたり、期初に描いた目標をすぐ忘れてしまう状況になっていたりします。

コミュニケーション不足

MBOが機能しない一番大きな理由は、上司と部下のコミュニケーション不足にあります。多くの企業が、半期ごとに目標設定面談と評価面談の2回、年4回の面談を管理職の皆さんに課しています。しかし、評価面談と目標面談を同時に行っているケースもあり、実際には年2回しか面談をしていないことが多いようです。

日頃から部下とのコミュニケーション機会が多かった平成初期まででしたら、年2回の面談でもなんとかMBOが機能したかもしれませんが、働き方改革やリモートワークが推奨される現代では難しい。仕事の時間内にMBOを補完するコミュニケーションシステムが必要になります。そこで1ON1ミーティングの登場になります。1ON1ミーティングをMBOに連動させていくのです。

3ステージで考えて

1ON1ミーティングに関しては、「仕事の話をしてはいけない」とか、「上司が話しすぎてはいけない」とか、様々なことが言われますが、以下のようなステージで考えていくことが大切です。

ステージ1:部下との信頼関係ができていないステージ
上司自身が自己開示を行いながら、部下との信頼関係を作っていく。

ステージ2:上司と部下の間に心理的安全性が醸成されたステージ
上司と部下が、日頃思うことを会話していく。

ステージ3:部下自身の仕事へのモチベーションが醸成されたステージ
上司が部下の仕事の状況を理解し、支援する。

実際の現場では、上記の3つのステージを行ったり来たりします。このような状況下においては、部下を理解するコミュニケーションと部下を支援するコミュニケーションを、部下の状況に合わせて展開していく必要があります。

(1)部下を理解するコミュニケーション
部下を理解するためには、部下のこれまでの仕事人生に目線を向けた会話をしていくことがお勧めです。「現在の仕事で大切にしている事は何なのか?」「これまでの仕事人生の中で楽しかった事や達成経験は何なのか?」「そもそも、どのような理由で当社に入社を決めたのか?」等です。質問を投げかけながら、良き傾聴者を目指しましょう。

(2)部下を支援するコミュニケーション
部下を支援するためにはコーチング的なコミュニケーションが求められます。「現在抱えている課題は何なのか?」「その原因で考えられることは何か?」「その原因が解決された理想状況はどのようなものか?」「理想状況に向けて、やっていくことにはどんなものがあるのか?」「やっていくことに優先順位をつけると、どれからやっていくのか?」等です。良質な質問を投げかけながら、部下の内省を促していきましょう。

目標管理をしっかり組織成果に結びつけるために、部下とのコミュニケーション機会の優先順位をこれまで以上に上げていく必要があります。導入が叫ばれる1ON1ミーティングを能動的に活用してまいりましょう。

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