「まるでお通夜…」盛り上がらないオンライン会議をなんとかする秘策
オンライン会議は便利ですが、多人数になってくると、リアル会議以上に「何をやっているのかわからない人」が増えてきます。
カメラ・マイクオフ状態だと、参加者がそこにいるのかも不明。パソコンの前には座っていても、実は他の仕事をしているとか、最悪マンガを読んだり寝ていたりする可能性すらあります。
参加者の反応が薄く、議論が盛り上がらない「お通夜」のようなミーティングは、発言している側も不安になり、萎えてきます。今回は、こういう誰も楽しくないヤバい会議を、ちょっとでもよりよくマシにするための工夫をお伝えします。(株式会社ニット・広報・小澤美佳)
「カメラオン」で、コミュニケーションをとりやすく
ともかく、まずは全員がカメラをオンにして、お互いの表情が見えるようにしてください。狭いパソコン画面では、感情もリアクションも伝わりにくくなります。最低限、全員の顔が見えるようにして、その場に適度な緊張感を生み出しましょう。
進行役は「テンション高い人」になって!
そのうえで大事になってくるのが、進行役の話し方です。普段の1.8倍ぐらいのハイテンションで、大きな相槌、溢れんばかりの笑顔、身振り手振りを大きく、リアクションはオーバーにし、会議のメンバーを引き込んでください。
進行役につられて、参加者もリアクションしやすくなり、会議の活性化につながります。
発言してくれただけでも「感謝」を!
進行役の重大な役割のひとつが「話が長すぎる人」から、マイクを奪うことです。誰かが延々と話していたら、適当なタイミングで割って入ってください。他の人の意見を聞いたり、次の話題に進んだり、「つなぎ役」に徹してください。
建設的で、活発な議論が飛び交う空間にしたいのであれば、発言内容はいったんさておき、発言してくれたことにまず感謝をしましょう。
内容がすごくなくても、良くなくても「ありがとうございます。〇〇さんのその意見、〇〇という観点が入っていて、すごく良いですね!」と持ち上げたり、拍手しながら褒めたりするほうが、その場の雰囲気はよくなります。
こうやって発言者の心理的安全性が確保できれば、発言へのハードルが下がり、議論が活発化するからです。
一定の緊張感を保つために、ランダムに指名して意見を聞くのも手です。たとえ返ってくるのが思いつきのアイデアでも、進行役が「発想がユニーク」「おもしろいですね!」などとポジティブに反応すれば、発言者も悪い気はしません。ちょっとの工夫で、積極性を引き出せるのです。
このように、オンライン会議では進行役の技術やコミュニケーション力が肝になります。まずはカメラをオンにして、参加者たちを褒めまくってください。皆さまの日々の会議が充実し、活性化するものになれば嬉しいです。
【プロフィール】小澤美佳
新卒でリクルート入社。採用領域の営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で講演実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。中米ベリーズへ単身移住・起業。その後、ニットに入社し、営業・人事を経て、広報。オンラインファシリテーターとしても活動中。