外出自粛で広がるSNS「バトン」が苦手な理由 楽しもうと思っても「絶対回してくるなよ」と思う | キャリコネニュース - Page 2
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外出自粛で広がるSNS「バトン」が苦手な理由 楽しもうと思っても「絶対回してくるなよ」と思う

そんな協調性のないことを言うのは僕だけかと思っていたら、タレントの、みちょぱこと池田美優さんも「苦手だ」とコメントしていました。一定数はバトンを受け取りたくないと思っている人がいるということです。きっとこの記事を読んでくれている人の中にもそう思っている人はいるはず。

ちなみに僕は苦手なだけで、やっていることを批判したいわけではありません。なぜ苦手なのかをわかってもらわないと、いつまで経っても「お前はほんとうに協調性のないやつだな」と思われてしまうので「おそらくこんな人は苦手なんじゃないか?」を考えてみました。

1.自分がやることを自分のペースでやりたい

SNS投稿などは自分なりの規則性を作っていたり、自分のペースで投稿している人。他人のペースが加わることに違和感を抱く可能性があります。また、SNSだけでなくて、日々の行動など規則性を持って自分のペースでやりたい人は、乱されるのが嫌なのでは。

2.パーソナルスペースを保ちたい

人にはパーソナルスペースという、他人に近づかれると不快になる距離があります。自由に閲覧できるのがSNSですが、それでも自分だけの空間を保っていたい。コメント欄に突拍子もないコメントがくると空間をかき乱されるように思えてしまう人は苦手なのかもしれません。

3.とにかく面倒くさい

誰かから回ってきて、誰かに回すということがただただ面倒くさい。回ってきたらそれをやらなきゃいけないし、やったら投稿しなきゃいけない。さらに次にまた誰かに回さなきゃいけないという”いきなりやってきた義務感”のように感じてしまいめんどうになる。

4.大勢に中にいるのが苦手

みんなと一緒なことをやるのが苦手。自分は自分のやりたいことをやっていたいという人は少なからずいます。みんなが持っているから嫌だ。みんながやっているのなら私は違うことをやりたいという気持ちが苦手意識をつくる。

5.「お返しをしなくては」と思ってしまうのが嫌

人間は「恩を受けたら何かを返さなければいけない」という心理が働きます。おもしろいことに、自分が望んでいない恩を受けた時、例えば近所のおばちゃんに「これ多めに作っちゃったのよー。食べて食べて」と嫌いなものを受け取った時にでも働いてしまいます。

リレーが回ってきたときもその返報性が働いて「回さなければ」という義務感が生じるのが嫌だと思ってしまう可能性があります。

6.とにかく余裕がない

みんながお気楽にやっていることが理解できない。私にはそんな余裕ない。日々のことが精一杯。これはちょっと否定的な理由ですが、どうしても自分の状況がよくない人にとっては「こんな時に回してくんな」と思うのは当然の気持ちです。

また、時間的、精神的な余裕がない状況の人もいるはず。医療従事者で日々奮闘している中で回ってきたら「ごめん、いまそんな余裕ない」、何かに集中してやっている人にとっては回せない人だっている。それでも5の返報性が働いて義務感を感じてしまって嫌になったりする。

7.他人に対して壁がある

何か事情があり、どうしても他人に一歩踏み込めない人にとっては「楽しそうにバトンをつないでいる」という状況は自尊感情の低下を招き、苦しくなっている可能性もあります。

回ってきても、苦手な人は「ごめんなさい」と返信するのにも勇気がいる

7つあげてみましたが、もっと他の理由もあるかもしれません。何度も言いますが苦手だからといって決して「やるな」と言っているわけではなく、苦手な人もいるから止まっても笑って流して欲しいという気持ちなのです。

先程挙げた返報性には「挨拶したのに返ってこない」という違和感のように、「バトン送ったのになんだよ」と思ってしまう心理的な罠があります。人間はどうしても交換ができないと違和感を持ってしまう生き物だ、ということを知ってもらえば、苦手な人をスルーできるはず。

回す側は自由かもしれませんが、苦手な人にとって「私、こういうの苦手なのでごめんなさい」と返信するのにも勇気がいるんです。僕は平気で送りますが。そんなことをみんなで理解したう上で、楽しめる人で楽しんで欲しい。

参加はしないけど見て楽しむ人もいるだろうし、そうやって心地よくこの外出自粛を過ごせたらなと思います。最後にもう一度。否定や批判じゃない。みんなのことが嫌いなわけでもない。ただただ苦手なだけなのです。

著者近影

著者近影

【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で”野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。現在、心理学を学ぶため、アラフォーで大学在学中。【公式サイト】

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