「90年代後半のゲーム、グラフィックが酷過ぎる」という投稿を見て感じたこと
「それ今さら言う?」って思うことがある。どう考えても納期に間に合わないペースでダラダラ進捗していて、ギリギリになって「どうにか先延ばしできないかな」みたいなことを深刻そうな顔で相談してきたり。
こういう「今さら言うなよ」ってことは、世の中に山ほど存在している。ゴロゴロと。今回は、まさにその好例とも言える話を紹介したいと思う。(文:松本ミゾレ)
『FF7』とかも今の目で見ると拙いけど、当時はそこそこリアルだったよね
先日、2ちゃんねるに「【悲報】90年代後半のゲーム、今見ると酷い」なるスレッドがあった。スレ主はその例として『ファイナルファンタジー7』や『ゼルダの伝説 時のオカリナ』などのキャプチャ画像を添付しつつ「こんなんでよく楽しめてたな」と書き込んでいる。
これ、スレ主が昔これらのゲームで遊んだ経験があるのか、それともこれらのゲームを遊んだことのない若い人なのかってことは不明なんだよね。でも、前者の場合はグラフィックの進化の過程にあったこの時代のゲームを存分に楽しんでいたとも取れるし、後者の場合はたしかに拙いグラなので、「こんなんで楽しめるのか?」と思う気持ちも分かる。
スレッドには賛否含む色んな意見が寄せられているので、ちょっと引用させていただきたい。
「当時はこれで満足してたんか? 嘘やろ?」
「当時はすごかったんやぞ」
「『時のオカリナ』はかなり頑張ってたぞ」
「『FF8』や『クロノクロス』とかのグラは当時衝撃やったんやけどな」
と、こんな感じで、やたら「当時」というワードが目立つんだけども、やっぱりリリース当時の『FF7』なんて僕はたまげたからね、本当に。
だってポリゴンキャラが画面の奥に行くと小さくなって、手前に移動すると大きく表示されちまんだぜ! そんなことすら衝撃をおぼえる程度には、90年代後半のゲーム事情って今とは比較にならないレベルだったのだ。
でも、そんな衝撃なんて今のゲームキッズたちには伝わらないよね。多分何を言っても「懐古ジジイ気持ち悪い」って思われるだけだ。
実際、当時遊んだゲームも今やるとキツかったりする。特にポリゴン系
僕は初代プレステ世代なので、『FF7』やら『女神異聞録ペルソナ』とか『キングスフィールドIII』辺りの超有名タイトルを一通り遊んできた。今でも大好きなタイトルばかりなんだけど、さすがにそれを「もう一度、今やるか?」と言われたら遠慮してしまう。
『ペルソナ』は、キャラは2Dなので別にそこまで違和感なく遊べる気はするけど、『FF7』とかポリゴンで表現されてる作品となると、やっぱり粗が目に付いてしまう。それだけ目が肥えてしまったのだ。当時死ぬほど遊んだゲームに対してさえ、そう感じてしまうほどには。
やっぱりカクカクし過ぎてるし、カッコイイよりカワイイというイメージを今となっては抱いてしまう。ダサいとまでは思わないが、気になってしまうようになったというかね。僕みたいなおっさんすらそう感じるんだから、若いゲームファンならきっと噴飯モノなんだろうなぁ。なんか悲しいなぁ。
今も手元には90年代後半にリリースされたゲームがいくつか残っている。でも、『FF7インターナショナル』も『モンスターファーム2』も、面白かった記憶はたしかにあるけど、さすがにもう遊ばないはずだ。
逆に『ファイナルファンタジータクティクス』みたいに、ポリゴンがマップぐらいにしか使われてなくて2D表現のキャラが活躍する系のゲームなら全然今でも遊べてしまうけどね。