「死ぬ死ぬ詐欺」樹木希林の診断書を見た国谷キャスター 「ほんとに、あの…」と絶句する
この日の番組テーマは「がん」で、残された時間をどう生きるかというもの。「やりたいことをやり尽くして逝きたい」「何よりも長く生きられることを最優先にしたい」など、人によってそのスタイルは様々だろう。
健康体で「その時」を考えればリアリティがないが、がんである樹木には目の前に迫りつつある現実だ。果てしなく欲があるのが人間としつつ、「やり残したことはないわよ。気楽ながん患者ですよね」と明るく笑う樹木だが、やはり弱気になることもある。役者のクセで自分を第三者として俯瞰で見た時に、それは感じるのだと。
「仕事では落ち込まないけど、命というものが『あぁ、ないんだ』と(客観的に見て)思ってしまうと、ダーンと落ち込むこともあるんですよ」
来月から始まる映画に出ると話すトーンで「また、がん治療です」とサラリと話すため、この人は強いなァと思っていたが、やはり死は誰にだって怖いものなのだ。しかし、樹木には落ち込んだ時の解消法があるという。それは「よく笑うこと」なのだとか。
「普段は仏頂面だけど、(落ち込んだ時は)誰もいなくても、笑うの。笑うの。笑うの。そしてちょっと、自分の頭を撫ぜるの。それからねぇ、嬉しいことをするの」
「その辺の坊さんより、希林さんの説法が聞きたい」
子どもや孫に「自分の死に様を見せたい」と考える樹木は、死に行く姿を目で「受け継がせる」という。「ジタバタしていても、みっともなくても『ばぁさんがあんな風に死んだね』て。それもまた”気づき”かなって」と淡々と述べる樹木の生き様や死生観に、番組を見た視聴者からは「カッコイイ」と感動の声があがっている。
「希林さんを見てると、『自分は何をくよくよしてるのだろ』と考えさせてくれる」
「その辺の坊さんの話より、樹木希林さんの”説法”が聞きたいわ」
落ち込むこともあると弱さをみせた樹木さんに対し、「怖いと感じることもあるんだなと切なくなった」という声も。さらに多くの反響があったのが、最後の最後に、国谷裕子キャスターに樹木が伝えたこの言葉だ。
「私ね、国谷さんは本当に素敵な仕事ぶりだと思っているの。NHKは大変な財産をお持ちだなと思って、私はいつも大好きな番組です」
NHK批判(?)に視聴者歓喜「ロックな発言!」
この発言が注目されたワケは、同番組から3月末で国谷キャスターを降板させるNHKへの批判ではないか、という憶測を呼んだからだ。もしそうだとしたら、まさに樹木ならではのユーモラスな皮肉。視聴者からは「ロックな発言!」「言外のメッセージを感じた」などという声があがり、国谷キャスターは涙声で「ありがとうございます」と返していた。
ちなみに、元気そうに生きている樹木に対し、一部から「本当に全身に転移しているのか?」と疑いがあがっているというが、生放送前に診断書を見た国谷キャスターは「ほんとに、あの…(転移しているんですね)」と言葉を詰まらせていた。
「自分で”死ぬ死ぬ詐欺”なんて言って笑っている」という樹木だが、今後も独特の素晴らしい芝居をたくさんみたいと多くの人が願っている。
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