アパート暮らしは公園遊具の使用禁止、ブランドバッグ持つのもダメ――現代の差別制度「ママ友カースト」がくだらなすぎる
番組スタッフは、日頃公園の遊具を自由に使わせてもらえない最下層ママに電話で取材をしている。この最下層ママ、現在32歳で結婚10年目。3人の子供を抱え、都市部のアパートに住んでいるという。
引っ越して間もないころ、この女性が、近所の公園で子供を遊ばせていたところ、元々そこに住んでいた母親から、「遊具を使わないで」と要求された。ご存知のように、公共施設だ。誰が使ってもいいはずで、仮に社宅に隣接した公園の場合でも、よその子どもが遊んでも問題はない。
しかしこの公園では、昔から住んでいる一軒家持ちの家庭の子供たちしか遊べないというみみっちい謎のローカルルールがあったのだという。女性は、仕方なくこの公園を後にして、その後は車で10分の距離にある別の公園で子供を遊ばせている。
こういった差別のことを、「ママ友カースト」というそうだ。住んでいる地域や夫の所得によってママ友間の「階級」が決まっていくのだという。
「幼稚園のお迎えで国産車は園内に入れない」という謎ルールも
高層マンションの場合、高層階に住む所得の高いママはその地域の序列が上になる。一方で低層階だと所得が低いとみなされ、カーストも下になる、といった具合だ。女性の住む地域の場合、一番上は一軒家の母親で、団地住みは中間層。アパートは最下層だ。カースト内のルールは公園以外にも色々あるようで、
「最下層ママはブランドバッグを持ってはいけない」
「上位カーストの子どもと同じ習い事をしてはいけない」
といった暗黙の決まりもあるという。これを子育てをしている母親がやらかしているんだから、笑えない。カースト上位のボスママに反抗すると子どもがいじめられる可能性がある、というのも質が悪い。
番組ではほかにも、「家に来たママ友に盗聴器をしかける」「幼稚園のお迎えで国産車は園内に入れない」といったママ友間のエピソードが紹介されていた。
仮に頭の中で、「家があり、土地のある人間が公園では優位に立てる」という謎ルールを、発案しても、まともな人間ならすぐに恥ずかしくなって忘れようとするもの。それがまかり通っていて、該当しない母親は最下層ママと呼ばれる地域なのだとしたら、これ以上「井の中の蛙」という言葉が似合うものはない。
まして子供も通う施設での話。自分の母親がそんなしょうもない言動をして新参者を寄せ付けない姿を見て、幻滅する場合はあっても尊敬しようとは思わないだろう。
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