飲食店では店員が席の案内をしてくれる店が多い。大衆食堂とかだったら「自分でさっさと席を選んで座れ」みたいな雰囲気があるけど、ちょっと高いお店だったら、「こちらへどうぞ」みたいにしっかり案内されるものだ。
人によっては、やたら奥まったテーブルに案内されることが多いだろうし、いつも窓際に案内されるという人もいる。(文:松本ミゾレ)
「これは客として軽んじられているという事なのでしょうか?」
先日、発言小町に「レストランでいつも入り口近くの席に案内される」と題されたトピックが投稿された。トピ主はアラフォーの女性だ。なんでも、「ちょっとした高級なランチ」に行くのが好きだというが、
「最近気になるのが、高級ホテルやレストランに行くと入り口近くの席を用意される事が多い事です」
と書いている。店の奥の方や、窓際の席が空いていても入り口の近くに案内されるのだという。その上で、
「これは客として軽んじられているという事なのでしょうか? それとも考えすぎで、あまり意味はないのでしょうか。高級レストラン等では、奥の席、入り口近くの落ち着かない席など、どのような基準で客を案内しているのでしょう」
と疑問を投げかけている。
たしかに、色んなお店を訪ねても、いつも入り口近くの落ち着かないテーブルに座ることになるというのは、ちょっと気になるかもしれない。店側は一体どんな意図をもってそうしているのだろか。
キャバクラでは地方議員や暴力団関係者は奥の席
この質問に対して、実に多くの回答がコメントされている。「気にし過ぎ」という声もあるが、飲食店で働いていた人たちのコメントが興味深かった。いくつか引用してご紹介したい。
「学生時代レストランでバイトしてました。入り口付近の席に通すのは、若いカップル、女性客、面倒くさそうでないお客様、お子様連れのお客様でした。 「入り口付近は『入ろうかな?』と思う方の目につきやすいですし、店内に入るお客様は必ずその人たちを見ます。ですので印象が悪くなるような方は案内しません」
「元有名レストランの店員」だという人によると、こうしたルールがあるのは海外では主流だという。ルックスのいい客を入り口付近に案内することで、店の印象を良くするようだ。また、入り口付近が埋まっていれば繁盛しているように見せかけることもできる。
たしかに、外にいる人から多く目に付くのは窓際、それから入り口付近だろうし、この辺りに座っているお客さんというのは、あんまり変な人では店も困るだろう。
僕が20代前半の頃にやっていたキャバクラのボーイのアルバイトでも、マニュアルめいたものの中に、客層によって案内するテーブルの変えることが書かれていた。
地方議員やら暴力団関係者と思しき連中は基本的に奥の席。その他、優良客やイケメンは、入り口近くに案内するように指示されていた。あれも今思えば、今回のネタと本質的には同じ話だったのかもしれない。
入り口付近ばかりに案内されると、ドアが開く度に外気が入ってくるし、客としては嫌な部分もある。でも、案内した店側の考えは、別に悪意に基づくものではないことがほとんど。あんまり気にせず、美味しい食事を楽しむのがいいだろう。
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