キングオブコントで披露されたネタ「母親はメシを作る人」がプチ炎上 「不愉快すぎ」「外道ぶりを笑うネタ」
問題のコントは、ボケの上田航平さん扮する男子学生が帰宅し、「母さん、メシ」と連呼するところから始まる。母親からの返答はなく、ツッコミのサイトウナオキさん扮する父親が暗い顔で、「母さん、出てったみたいだ」と告げる。母親は、「もう疲れました。さようなら」という書置きを残して、家を出て行ってしまったのだという。
息子は、「なんでだよ」「母さんいつ帰ってくるんだよ」と取り乱すが、「どうすんだよ、メシねぇじゃん」と夕飯のことしか考えていない。その後も、「母さんは飯作ることが生きがいなんだぜ」と発言したり、父親に「お前、母さんのことなんだと思ってるんだよ」と問い詰められ、「メシ作る人」と答えたりしている。
さらに、母親を「メシ」と電話帳に登録したり、母親が家に帰ってくることが決まった時に「良かった~。メシ帰ってくるんだ」と感激するなど、母親を「メシを作る人」扱いするというボケだけで構成されたネタだった。
最初から最後まで母親を「メシを作る人」に貶めたネタに、不快感を感じた人もいたようだ。
「ネタとはいえ普通に不愉快すぎて全然面白くな……」
「面白いの前に不快が来ちゃってあんま笑えんかったわ」
審査員を務めたさまぁ~ずの三村マサカズさんも「お母さんはメシじゃないんで」と釘を刺していた。また、不愉快とまでは感じなくても、もう少しフォローが必要だったのではないかと感じた人も多かったようだ。
「ツッコミ役のお父さんが息子しばき回したりメシ作る人を上回るレベルでお母さん愛してる設定でいくとかそういうカバーがないと視聴者ウケはしないんだろ」
「メシ呼ばわりする息子、大袈裟に分かりやすく『お前クソ最低野郎だな』的な扱いだったら笑いやすかった気がするんだよね」
「実際に妻や母を『メシつくるひと』だと思ってる夫や供がいる」
しかし、母親を「メシを作る人」として扱うことが「ボケ」として成立しているのは、それがおかしなことであるという認識が共有されているからだ。そうした理由でゾフィーを擁護する声もあった。
「あれは母親のことをメシ呼ばわりする外道ぶりを笑うネタじゃないの。世間の常識を信用したネタだよ」
「『母親をメシ呼ばわりしている人間の異常性を見せて』笑いを取ってる」
しかし一部の視聴者が、それを完全な「ボケ」として受け止められず不愉快だと感じたことの背景には、現に女性を「メシを作る人」扱いする息子や夫がいるからなのかもしれない。
「実際妻/母を『メシつくるひと』だと思ってる夫・子供がいて、それを苦痛に思う妻/母が存在する現代にはまだはやくない?」
キングオブコントでは2016年にもだーりんずが「童貞」を連呼して、苦情が寄せられるということがあった。2015年にもアキナが「鳥ごときで」とペットの鳥の命を軽視するようなネタを披露して、批判を受けていた。