ゲゲゲの鬼太郎、復活!猫娘のキャラデザなどアレンジ目白押し 今のところ文句なしの好発進では? | キャリコネニュース
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ゲゲゲの鬼太郎、復活!猫娘のキャラデザなどアレンジ目白押し 今のところ文句なしの好発進では?

天才、水木しげるの手がけた日本の妖怪漫画の金字塔、「ゲゲゲの鬼太郎」。かつて妖怪ブームを巻き起こすきっかけとなったこの作品を知らない者はいまい。

特に本作がよく知られるところとなったのは、アニメ作品として過去に5度に渡って放映されていたのも大きい。鬼太郎が初めてお茶の間に登場したのは、1968年。このときのアニメはまだモノクロであったが、2期以降はカラーになり、2007年に5期が放送されるまで、大体10年以内には仕切り直しで新作が放送されるサイクルが続いていた。

そして今月4月1日、フジテレビ系で待望の6期がスタートした。現在既に2話まで放送されているが、これまでの鬼太郎とはやや毛色が違うところも多く、色んな意味で話題になっている。(文:松本ミゾレ)

鬼太郎の「指鉄砲」は指先のエネルギーを飛ばす形に変化 スマホも登場

画像は公式サイトのキャプチャ

画像は公式サイトのキャプチャ

僕はオタクである。特に特撮に重きを置いているが、子供の頃に3期鬼太郎直撃世代だったため、水木しげるファンでもある。現に今でもグッズは集めているし、3期放映中のクリスマス商戦にバンダイがリリースしたあの「妖怪城」だって所有している!

そんな人間なので6期も当然観ているんだけど、これまで重視されていた設定は堅守しつつ、同時に今までは見られなかった描写もいくつか見て取れ、新鮮だ。

たとえば第1話ではのびあがりと吸血木が登場するが、都内に突然生えてきたこの吸血木を、ギャラリーがスマホで撮影しまくったり、それをSNSにアップするといった様子が、割と丁寧に描かれている。中には猫娘のものと思われるアカウントもあった。

目玉おやじがスマホを見て驚くシーンなど、しっかりと作品世界をアップデートさせている辺り、個人的には好感が持てる。

そもそも「ゲゲゲの鬼太郎」って、ぬらりひょんが背広を着ていたり、鬼太郎の家にテレビがあったりと、妖怪もそれなりに人間社会の利器の恩恵を受けている様子が描かれていた。人間のツールに興味を持っていることが描写されているというのは、実に鬼太郎的である。

また、時代背景を考慮してか、本来鬼太郎の指が手を離れて飛んでいく技の「指鉄砲」は、指先に集中したエネルギーを発射するという形態に大きくアレンジされている。これは特にネットで話題になっていたようで「幽々白書」の霊丸みたいだ、と騒がれていた。

それから、1期から長年目玉おやじの声優を勤めていた田の中勇が亡くなったことで、6期では初期2シーズンと、深夜アニメ「墓場鬼太郎」で鬼太郎の声をアテていた野沢雅子が担当しているのもポイントだろう。思いのほか田の中ボイスに寄せて演じているのも驚きだが、そもそも目玉おやじは鬼太郎の父親。かつて鬼太郎を演じた野沢雅子が、その親父の声を演じるというのは「親子は声が似やすい」という理屈にも即しているし、ここは物真似が上手い人に任せるよりもずっと良い。

唯一の懸念はストーリー 前シリーズのような終わり方にならなければいいけれど

ところでこの6期鬼太郎を語る上で、一応触れておくべきところがある。猫娘の大幅なキャラクターデザインの変更についてだ。

猫娘といえば古くからのファンは、「別に可愛くないし、ガサツな妖怪」ぐらいの印象しか抱かない。しかし5期からの猫娘の扱いは、確実に萌え路線を意識したものとなっている。

特に今回の6期猫娘は、登場するキャラクターの中で1人だけ8頭身、ルックスも現代風の美少女に寄せられていて、萌えに疎い僕でもすぐに気が付いた。その上、ツンデレ要素も盛り込まれているようで、ネットでは早くも6期の猫娘ファンが生まれている。

砂かけばばあや子泣きじじいら、その他の鬼太郎ファミリーのデザインに、さして目立つアレンジはない。こういう、変える部分はがっつりイジって、そうじゃない部分は旧来のデザインから動かさないというメリハリは、昔からのファンと、新規ファンとを上手に住み分けさせるポイントになるのではないか、と個人的には考えている。だってみんながみんな8頭身アレンジされれば「は?」となるけど、猫娘1人がアレンジされるぐらいなら、流石に容認しちゃうもの。

と、ここまで持ち上げまくったわけなんだけど、唯一つ懸念があるとするなら、ストーリーについてである。今のところ第1話から、黒幕っぽい奴が暗躍しているようだけど、あんまり風呂敷は広げ過ぎないで欲しいのだ。

理由はもちろん、5期の終わり方にある。新番組スタートのために、かなり話が佳境に向かっていたところで打ち切り同然に終了した5期は、その一点が作品全体の評価を微妙にしてしまったと思うのだ。

今度はああいう憂き目を見ることがないように願ってやまない。

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