マツコ「安藤サクラはブスを武器にしている」に異論「すごい失礼」「私、安藤さんをブスだと思ったことないんだけど」
番組で紹介された日刊ゲンダイの記事は、現在NHKの連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインを演じる安藤サクラさんについて、「”ブスを武器にする役者魂”を評価する」といった内容だった。マツコさんが「これすごい失礼な記事」などと不満げに言うと、若林史江さんをはじめスタジオ出演者たちも同意し、一瞬空気が固まる場面もあった。
マツコさんが改めて、「私、安藤サクラちゃんブスだと思ったことないんだけど、超美人じゃない人を指して言うのかしら」と首を捻ると、司会のふかわりょうさんは「大きくはそうだと思います。役柄としてもそういう(美人の)役ではない」と応じた。
確かに、安藤さん演じるヒロイン・福子はホテルに就職したとき、「器量の良い女性が配属される」と噂されていたフロント業務ではなく、電話交換手に配置された。ドラマの中でもいわゆる美人枠ではないと位置付けられている。ただ、だからといってブスを全うするキャラでもなく、殊更にそれを言うのも違和感がある。
ふかわさんは、「男性でいう3枚目もできるという広さを感じますね」と、安藤さんが演技派女優であることを、取りなすように話していた。
「美人女優がメリルストリープばりの演技をしていても正当に見てない」問題も指摘
マツコさんは考えこみ、「私なんかはね、これも偏見が入ってると思うんだけど」としつつ、
「きれいな人に演技を求めてない部分がちょっとある。きれいな女優さんって、きれいなだけでよくない?っていう」
と心情を吐露。例えばアメリカなどでも、メリルストリープのような「いわゆる絶世の美女という感じではない人が、演技派といわれる」風潮があるため、「だからたぶん、綺麗な女優さんを見ている側も、その女優さんがメリルストリープばりの演技をしていたとしても、おそらくそういう目で見ていないんだと思うのよ」と指摘した。
「キレイ寄りの女優さんでも、メリルストリープばりのすごい演技をしている人がいると思う。でも多分私らは、そういう部分を正当に見てない」
「意外と私たちって、ちゃんと冷静に見ている気がしているだけで、実はこういう風にアイコンにして自分の中で勝手にイメージをして、評価しちゃってるんだよね」
言われてみれば私たちは、女性を外見で評価することに慣れ過ぎて、女優も見た目で判断し、優れた演技力を正しく受け止められない危うさがあるのではないか。マツコさんは、「そこはちょっと反省しなきゃなって、この記事で逆に思った」とまとめていた。