物件選びで失敗したこと「新築なのに日当たり悪くカビ生えた」「2階を選んだら、誰かが通る度に外階段がゴンゴン鳴る」
スレッドでは、1階を避けるべき理由として、「底冷えがなあ」、「駐車場の光が絶対ウザい」「やめた方がいいよマジで 泥棒入られやすいから」など、防犯面の心配や寒さを挙げる人が多かった。ただ、「下着を干せない以外は困らなかった」という人もいるため、1階がダメと決めつけることはできない。階段やエレベーターを使わなくても家から出入りできるメリットもあるし、家具の搬入もしやすい。
スレッドに書き込まれた物件選びの失敗談を読んでいくと、1階かどうかはあまり関係なく、人によって失敗したと感じるポイントが異なることがわかる。
「最上階角部屋は暑いし寒いし最悪やった」
「洗面台あるとこから洗面台ないとこに越したらなんだかんだで不便」
「全く日差しが当たらないけど新築だからいいやと思って住んだらカビやすかった。夏は涼しくて良かったけど」
住みやすさは、自分の優先順位によっても変わる。隣人の人柄などは自分の努力では変えられないが、それ以外の部分で何を優先したい・優先できるのか、まず自分の中ではっきりさせることが重要だ。
家賃を抑えて郊外に住んでも、会社の飲み会でタクシー帰り 「都心に住めばよかった」
しかし、優先させたことがあっても、住みにくさを感じることは避けられない。筆者(編集部S)は物件選びで失敗経験がある知人に聞いてみた。
営業職をする20代男性は家賃の安さを重視し、郊外に物件を借りた。通勤時間は1時間半ほどかかったが、ほぼ同じ間取りでも都心と比べると2万円ほど低く、その分を貯蓄や趣味に充てようという狙いがあった。しかし、仕事柄残業や上司・先輩との飲み会が多く、タクシーで帰宅する日が増え、財布を直撃。男性は、
「月のタクシー代が2万円を超える時もあります。飲み会は断りたいのですが、社内での関係性を考えると参加せざるを得なくて。初めから都心に住めばよかった」
と後悔している。
利便性の高さから、駅から徒歩3分の場所に部屋を借りた30代男性は、入居後に意外な落とし穴に気づいた。
「駅に近いのはよかったのですが、線路沿いの物件を借りたのが失敗でした。内覧時に電車の音がすることはわかっていたのですが、住んだなら慣れるだろうと甘い見通しのまま契約してしまったんです。引っ越し前は閑静な場所にいて静かな環境が当たり前だっただけに、音が気になってストレスを感じっぱなしでしたね」
入居後3か月ほどして音をあまり気にならなくなったというが、「それまでの間は時間を無駄にした感じです」とこぼした。
そのほか、「賃料も間取りも希望通りだったけど、スーパーや銀行などの施設が自宅と反対方向で、動線が悪かったです。物件だけでなく、入居後の生活をイメージして物件の周りを歩くべきでした」(30代女性)、「1階は避けようと思い、2階を選んだのですが、外階段の音が響くんです……。誰かが通るたびにゴンゴン鳴るので、気になって仕方ありません」(20代女性)といった体験談が寄せられた。
一切の不満が出ない、完璧な物件を見つけるのは難しい。物件探しでは妥協と諦め、そして、入居後の生活を考える想像力が重要になりそうだ