「現実はつらいからアニメはハッピーエンドがいい」というオタクは間違っているのか
5ちゃんねるに先日「オタク『現実は辛いからラノベ漫画アニメは辛いことないハッピーエンドが良い』←これが叩かれる理由」というスレッドが登場した。このスレを立てたオタクは言う。
「オタクが二次元に癒しを求めるのは間違ってるのか?」
と。スレ主は自分が好きで観ているハッピーエンド系の作品について、叩かれる風潮を嘆いている、ってことなんだろうか。現実はしんどい。だから創作の世界だけでも、楽しい結末が待っているものを観たい。そう考えているようだ。
現実が楽しいか、それとも辛いかなんてのは、個人の生き方とかにもよっても異なるので、ここで「現実は楽しいこともあるよ」と言うつもりはない。一方で、幸せな結末の待つ創作ばかり観ているオタクを叩いたり、批判する気もない。
スレ主の場合も、スレタイにわざわざ「これが叩かれる理由」と書き込んでいる。ということは、それなりに好きなジャンルを叩かれた経験があるってことなんだろう。
でも、個人的な感覚で言わせてもらうと、楽しいと感じることを否定されたからと言って、それを苦しいと感じたり、スレッドを立ててまでけん制したがる気持ちはよく分からない。オタクが一致団結していろんなジャンルを褒め合うなんて、そんな気色の悪いことなんて望まない。ただでさえ、俺らオタクは2匹以上集まると世間さまを「うわぁ」って気持ちにさせているんだし。
オタクを叩くのもまたオタク
それに、みんながみんなハッピーエンド系の作品を否定するオタクばかりでもない。スレッド内にも肯定的な声はいろいろとあるのだ。
「まあそれは人それぞれ違うやろ。わざわざここで発表しあう必要はない」
「というか大概の人気アニメって解釈のしようによっては全部ハッピーエンドだよな」
「面白けりゃなんでもええぞ。一番ストレス溜まらんのがハッピーエンドってだけや」
こんな具合に、オタク全員がハッピーエンドを叩いているわけでもないことが分かる。結末に至るまでの過程が面白ければそれでいいので、別段ハッピーエンドを叩く気にもならない。
では、誰がハッピーエンドを叩いているのかってことなんだけど、わざわざ叩くってことはそもそもコンテンツに興味がある人に限られる。普通の、オタクでもない人は「ラノベ読みたい」とかあんまり思わないはず(表紙が、オタク以外門前払いみたいなデザインだし)。
となると、ハッピーエンドを叩いているのもまた、同じオタクではないだろうか。
というか、わざわざオタク向けのコンテンツを叩く者なんて、ほぼほぼオタクである。自分の気に入らない属性を叩くオタクなんて昔からいる。一方で「ハッピーエンドのオタクコンテンツが云々」とか言われても、オタクではない普通の人やらリア充の人なんかは「あ、はぁ」って思うだけ。
オタクを叩いているのは、ほとんどがオタク。つまり、同族嫌悪なのだ。僕もガンダムのコラムを書くが、批判してくるのも100%ガンオタだし。だとしたら、あんまり気にしなくていいのではないだろうか。