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日本のビジネスマンは高田純次を目指せ! 真面目だからこそ「いい加減」が分かる

「行動経済学的に見ると…」

「行動経済学的に見ると…」

業界一の適当男として知られているタレント、高田純次。68歳という年齢でありながら、いまだに「自分探しの旅の途中(本人談)の人気タレントだ。

ロケではすぐ裸になるわ、水たまりで泳いでみせるわ、昨今の若手芸人より勢いのある男として知られている。その高田が4月4日(土)午後9時から放送された「有吉反省会美女と猛獣2時間スペシャル」(日本テレビ系)に、ファン待望の出演を果たした。

以前行われた歌のレコーディングの際に、キャラに似合わず真面目に挑んでしまったことを反省するという名目で登場した高田。だが、そんな話は登場から数分でどこかに行ってしまい、気が付くと番組は完全に高田のペースに飲まれることに……!

元祖「適当キャラ」に有吉もタジタジ

同番組のMCは有吉弘行。いまや押すに押されぬ毒舌がウリの人気タレントだが、有吉にしてみれば高田は大先輩! 普段のような口撃は見られず、若干マイルドな対応をしていたようにさえ思えた。

高田といえば、とにかくトークが異常に冴えているタレント。ロケ中に出会った赤ん坊に「可愛いねぇ、男の子?」と聞いて母親が「いや、女の子です」と返したら、「だと思った~」と応える。

「この前、伊代ちゃんと仕事したら、伊代ちゃんはもう16歳ではなくなってたんだ」

と言って笑う。こういう突飛な発言を、即座に相手に浴びせることができるのは、芸能界の中にそう多くはいないはずだ。頭の回転が早く、ユーモアに富んで嫌味がない。高田のような人材は、タレントに限らずどんな職種でも重宝されるのではないだろうか。

案の定、スタジオでは様々な質問に対して爆笑モノの返答を連発して煙に巻く高田。そんな彼をつぶさに観察していたのが、レギュラー出演している元経産官僚の岸博幸だ。冴え渡るトークを繰り返す高田に対し、岸はこう評価した。

「行動経済学的に見ると、直感で面白いことを言っているのではなく、計算して言葉を紡ぐ化け物のような人」

「ん? 行動経済学って何?」と僕は首を捻って色々とネットで調べてみたけど、さすが元官僚。どんなに時間をかけてもこれっぽっちも理解できなかった。とはいえ、高田のジョークが突発的な直感によるものではなく、地頭の良さから来る計算されたものであるという指摘は、これまでに僕も何度か聞いてきた。

能ある鷹は爪を隠す! 元は優れたデザイナーで経営者

高田の所属する事務所「テイクワン・オフィス」。実はこれ、高田自身が代表取締役社長を務める会社ということをご存知だろうか。所属タレントこそ少ないが、過去には麻木久仁子や岡本麗、高嶋ちさ子らがこの事務所を拠点として活動していた。美女ばっかりというのが、非常に高田の事務所っぽくて良い(笑)。

また、宝石鑑定士としての資格を持っており、タレントとして売れる前には家族を養うために様々な職種を経験した。特にダイヤモンドの鑑定には定評があるようで、しばしばバラエティ番組でも取り上げられてきた。

さらには「キタムラ」のメンズバッグをプロデュースするなど、デザイナーとしての活動もあり、数多くの才能を発揮してきた。本人が意識しているかどうかはさておき、これほどの実績を残すということは、少なくとも仕事への取り組み方は相当真面目なんだろう。

若さに溢れた多くの芸人が彼に太刀打ちできない理由も、優れた生き方のセンス、そして仕事に対する前向きな気質に由来するのかもしれない。「こんな社会人になれ」と言うわけではないけど、彼の生き方を参考にすれば、社会から注目される人材になるためのヒントが見つかるんじゃないだろうか。

まさに高田純次という男は、いい加減な適当人間というキャラを効果的に活用しつつビジネスにも貪欲に取り組む、デキるビジネスマンのお手本といえるだろう!(文:松本ミゾレ)

あわせてよみたい:自己否定から逃れるための5つの方法

 

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