そのほか、金銭的な余裕は無いため切り落とし肉などが多く、野菜も玉ねぎ・人参・ピーマンなどしか使わない。揚げ物は「買った方が安くて美味しい」ため、お惣菜の値引き品を買うとのこと。気が向けばカレーピラフやチャーハン、ハンバーグライスなども作り、「餃子は年2回くらい」と綴った。
スレ主の「どれだけやれば料理してると言えるのか」という問いかけには、「一品だけでも火を使えば料理。(レンチン料理も全然アリ)」など、ハードルの低い優しい意見が多く寄せられた。
「包丁使ったらorフライパンや鍋を使ったら、で良いと思います」
「調理台に立って料理する行動。電子レンジ使用。トースター使用。オーブン使用も、料理した事になりますよ」
「時間的余裕がないってことは、共働きとか介護してるとかですか?それなら記載内容で全然有りだと思いますよ」
また「これは誰に向かって料理してるって言いたいのですか?」と問いかけ、婚活でアピールするためでもない限り、「”やっている”でいいのでは?」と書く人も。料理好きで「作ったほうが安いしたくさん食べられる」という人もいたが、スレ主のやり方を否定する人はみられなかった。
「中華の素、だしの素、めんつゆ使えば手抜き?」という疑問の背景にあるもの
スレ主は、「割りとハードル低いですね。それなら毎日料理してる」と安心したようだ。そもそも手の込んだ料理は「材料費、光熱費、調理時間に対して食べるのは一瞬で、労力に見合わない」と感じており、やる気にならないとのこと。時間的余裕がないのではなく、「他のことに時間を使いたい」からだという。料理に重きを置いていないなら、趣味などに時間を割きたい気持ちも分かる。
それでもスレ主は何か引っ掛かっているようで、こんな問いかけもしていた。
「手作りが何なのか?結局、コンソメやブイヨン、中華の素、だしの素、めんつゆ使えば手抜きですか?」
日常の食事は人それぞれで、本来「料理している・していない」と他者に認められる必要はない。簡単便利な商品を使うも使わないも本人の自由だ。しかしこんな疑問が出てくる背景には、「家族のために栄養バランスを考えて手作りするべき」という考えが、どこかで根強いからかもしれない。
最近では「ポテトサラダ論争」や「冷凍餃子論争」が記憶に新しいが、以前から「クックドゥ」や「めんつゆ」、「お弁当に冷凍食品」を使うのは”手抜き”といった論争は絶えない。
こうした話題に注目が集まる理由は、共働き世帯が多数派になっているのに、「手間をかけることが良いこと」とする価値観の押し付けを感じるからだろう。筆者も毎日料理する立場で、「まだそんなことを言っているのか」とうんざりすることがよくある。スレ主に対して優しい回答が多かったのは、そんな苛立ちの裏返しではないだろうか。