「テレワークはいくらでもサボれる。だからうちは全員出社です」と語る管理職の40代女性
昨年からテレワークを本格導入する企業が増えてきている。企業にとっては新型コロナウイルス感染防止のための苦肉の策だが、「在宅勤務は人の目がないため、いくらでもサボれる」と揶揄する人もいる。管理職の40代女性(東京都/正社員/年収800万円)だ。
「リモートではスムーズな意思疎通がはかれないので、何かを教えるのも時間がかかる。在宅で研修を受ける側はそれを意識して積極的に参加してほしいが、社員の意識は変わらない」
そう嘆く女性は、「だからうちは全員出社が基本。在宅勤務を許されるのは生産性の高い社員のみ。でも結局『不公平だ』と言われてしまうため、在宅勤務をしづらい」とテレワークの課題を明かした。(文:大渕ともみ)
「電話を取らなくていい。普段は一番に取らなくてはいけないので」
女性はテレワークのメリットとして「(自分がテレワークのときは)内線対応がないこと」を挙げるが、「その代わり自分が出社する日は、在宅勤務の社員の分も内線に出る必要がある。在宅勤務者の個人携帯に連絡するより、出社中の社員に内線で聞くほうが早いので」とも語る。管理職という立場もあり、出社時には他の社員のフォローに明け暮れているのだろう。女性にとってテレワークは、デメリットのほうが多く厄介なものなのかもしれない。
一方で都内の20代女性(事務・管理/派遣社員/年収300万円)は、テレワークに大きな魅力を感じている。その理由について、
「電話を取らなくていい。事務職で普段は一番に取らなくてはいけないので」
と打ち明ける。電話対応が苦痛な人にとって、テレワークは最高のノンストレス環境となるようだ。電話対応がないことで従業員が業務に専念できれば、企業にとってもプラスになるだろう。しかし残念ながら、女性は「テレワークでは集中力が続かない」と本音をもらしている。
「職場が近いので、テレワークによる時間的なメリットはありません」
都内の40代女性(事務・管理/正社員/年収400万円)は「テレワークなら通勤時間がない。業務が終了したら、すぐに自宅の事ができる」と語る。テレワークによる通勤時間の削減は、新型コロナウイルスの感染リスクだけでなく、時間効率の面から見ても大きなメリットと言える。しかしそれは、自宅と職場の距離が遠い人に限ったことだ。
神奈川県の40代女性(事務・管理/正社員/年収500万円)は「もともと職場が近いので、テレワークによる時間的なメリットはありません」ときっぱり。女性は、
「勤務時間はバッチリ拘束されるので、ひたすら運動不足。会社からは『テレワークで感染リスクを下げているのだから、なるべく外出しないで』と言われています」
と現状を明かす。たしかにテレワークの人が新型コロナウイルスに感染してしまったら、会社に顔向けできないだろう。自宅軟禁状態の女性だが、「ずっと家に居るから、普段は学童保育に預けている低学年の子どもに『おかえり』と言えます。顔を見て、おやつを出したら仕事に戻りますが」とテレワークのメリットにも言及している。
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