家賃や物価は高いが、仕事や生活上の都合で、東京暮らしをする人は多い。そんな中、東京からあえて地方に移住したエピソードが寄せられた。
もともと兵庫県出身だという30代男性は、大学卒業後に東京で就職。結婚を機に遠距離恋愛をしていた妻を呼ぶかと思いきや、関西に戻ることを決意したという。その理由を詳しく紹介しよう。(文:林加奈)
※キャリコネニュースでは「東京暮らしはしんどい?」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/LYETI2M7
仕事は「在宅リモートで」
男性はもともと、車の運転が好きだと言い、都内の交通事情に不満を持っていた。
「駐車場がない。渋滞がひどい。246、環七、環八あたりよく混んでいる。近くなのに渋滞で全然進まない。首都圏どこに行っても渋滞だし、電車は混んでるししんどすぎました」
首都圏での生活が肌に合わないと感じた男性は、30歳で神戸に移住。移住にあたっては、仕事を辞めなければならなかったが、運良く声がかかり、東京での仕事を在宅リモートで行うことができているという。
今住んでいる「神戸の田舎側」では、東京で6畳1Kに支払っていた家賃と変わらない毎月のローン返済額で、「神戸に庭付き駐車場3台4LDK戸建てが建ちました」という。
「固定資産税を入れても神戸の方が(月々の支払い額が)1万円以上安いことに驚きです。結婚移住だったおかげで、自治体からの補助金もいただけてとてもありがたかったです」
「好きな場所で仕事できる世の中になればいいと思います」
男性は、暮らしにも満足している。「催し物は大阪・神戸・京都に来ます。歴史的建造物や観光地も関西にはたくさんあります。週末のお出かけも飽きず、渋滞が首都圏ほどひどくない。僕が関西に戻ってきたことで、妻もとても喜んでいます」と語る。
家族と一緒に暮らしながら、リモートワークができていることも男性にとっては大きなポイントだ。
「正直、コロナ禍でまだ関東で一人暮らしを続けていたら気が滅入っていたと思います。首都圏への集中は分散すべきで、仕事もリモートワークで別場所で可能。古臭い考えは捨てて、好きな場所で仕事できる世の中になればいいと思います」
確かに、もっとリモートワークが進めば、より多くの人が好きな場所で暮らせるようになるだろう。多額の税金を費やして首都機能を移転するよりも、柔軟な働き方を促進するほうが、首都圏集中の問題を解決しやすいかもしれない。
※アンケート概要
■実施期間
2020年10月19日~
■回答数
77※2021年7月21日時点
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/LYETI2M7
■質問項目
・東京暮らしでどのような点がしんどいと感じますか? そう思う理由を具体的に教えてください。
・移住するならどこが良いですか? その理由、「移住したらこんな暮らしができそう」など教えてください。