本当にアルコールが入っていたかは不明ではあるものの、明らかに違和感があったのであれば普通のジュースではなかった可能性が十分考えられる。妊婦にアルコールとなれば心配になるのも無理はないだろう。
投稿者は、店側に「配慮してほしかった」としながらも、その不手際を責める様子は少ない。それよりも自分に対する情けなさを強く感じたよう。「最初からはっきり交換をお願いする」か、「アルコールが入っているかどうか確認をお願いする」べきだったこと、「私は妻に本当に申し訳ないと思う」などと落ち込みながら綴っていた。常に「お願いする」と書いているあたり、あまりにも優しすぎる人柄がうかがえる。
この投稿には600近いコメントが付き、店側や投稿者の対応、それぞれに意見が上がっていた。まず「店側がアルコールを入れるグラスを間違ったこと」に対して、
「妊娠中の奥さんではなくても自動車で来た運転手がこれされたら帰れなくなるよね」
などと店側の対応を批判する声が多数あがっていた。確かに、先月大阪府のバス運転手が通勤中に蒸しパンを食べてアルコールが検知され懲戒処分され話題になった。わずかなアルコールでも気づかず帰宅し呼気検査でもされれば減点・罰金は免れないし、事故でも起こせば取り返しがつかない。
「人生もうちょいグイグイいかないと付け込まれるよ」という声もあるが
一方で、苦情や交換を言い切れなかった夫をもどかしく感じた人も多く、
「うーん、小心者すぎやしないか。人生もうちょいグイグイいかないと付け込まれるよ」
といった厳しい助言も相次いだ。夫に任せきりにしないで、妻も言えばよかったという指摘もある。確かに、いくら気が弱くても必要な主張はしないと損をするばかりか、いざというとき家族を守れない恐れはある。
とはいえ、投稿者もそれを気にして自覚し深く落ち込んでいるのだから、それ以上責めるのは酷ではないだろうか。はてブのコメントには
「その場ですぐに言葉が紡げないんだよな、分かるよ」
などとフォローしたり、似たような経験を綴る人もいた。実は筆者もランチで込み合った飲食店で料理に虫が入っていたのを言い出せず我慢してしまった過去があるため、この人を??ることは到底できない。
投稿者は最後に「もうあの店には怖くて二度と行けない。店の前を通るのも怖い」とまで書いており、気の毒になる。「二度と行かない!」でいいだろうに……。優しいお父さんになりそうな投稿者には、別の良い店で思い出を上書きしてもらいたいものだ。