もちろん、独身税に反発する声のほうが多かった。
「竹槍持って闘う」
「好きで独身じゃないので心臓を捧げて抗議します」
「どれだけ払うかによるけど、偽装結婚を考える」
といった声が相次いだ。
とりわけ「竹槍持って…」に対しては「共闘する!!」「私もその戦に出陣します」など臨戦態勢まっしぐらで憤る人が多数。冗談にしても冗談じゃないという本音が表れていた。
このほか「外資で働いているから、本社勤務に応募して出国するわw」と日本を捨てる覚悟の人や、「独身の人苦しめたら今より日本は滅茶苦茶になる気がしてる」という意見も。確かに生涯未婚率が上がっている昨今、独身税なんかを導入したら多くの人がさらに経済的に苦しくなり、景気も悪くなってしまうだろう。
中には「そもそも同性婚認められてない国でやったら完全に人権侵害じゃん」という声も。独身でいる理由は人それぞれで、独身に懲罰的な税を課すことは、そうした権利、自由を侵害することになる。
そのため「独身税」という名目で税金を課すことは現実的には無理だろう。実際、かつて導入した国もあったが、少子化に有効だったとは認められていない。
もう既に独身税があるようなものでは?
ただ、コメントを見ていくと
「こども手当を考えたら、もう既に独身税かかっているようもんでは?」
「今でもかかってると思う。結婚したら税金的にはお得になるもの」
といった声もある。確かに、結婚して子供がいると、「給与所得控除」「社会保険料控除」「基礎控除」のほかに、「配偶者控除」「扶養控除」「特定扶養控除」などを受けられる。控除が多ければ、それだけ所得税を納める額が少なくて済む。
また子どもが中学生までなら児童手当、子ども医療費無償など、さまざまな補助もある。もちろん子育てにお金がかかる分どちらがいいと比較できるものではないが、独身者や子どもがいない人は、税金自体は比較的多めに払っていると言える。
だからといって、それで結婚を考えるほど人は単純ではない。コメントには「独身でありたいから金払います」をはじめ
「払うよ。税金払いたくないから結婚なんてそれこそ後悔しそうだわ」
と独身を貫く人も散見された。結局、税金のかけ方で少子化をなんとかすることはできないし、しようとするのもナンセンスだ。
コメントの中には「そういう意味不明な税金が導入されると、今度は飼い猫税やインコ税、ゲームする時間によって課税される税とか色々生まれそう」という声もあった。あらゆるものが値上がりする上に、税金まで余計にかかるのは本当に怖い。「独身税」の話題が再び湧き起こった理由は、増税に対する恐怖心が、ここへきて急激に強くなったからではないだろうか。