Y子は女性の新居を訪れたときも、どこか挙動がおかしかった。女性の自宅の「全居室を偵察し始めた」というのだ。
「普通はリビングスペースだけしか見ないと思い驚いた。さらにカーテンや家具をなめるよーに見始め、『これ前の家のときはなかったよね?これは新調したの?』と。あまりにも鮮明に覚えられてて怖かった」
と戸惑いを隠せない。
また女性が服を新調すると、すかさずY子のチェックが入り、「ブランド名やら値段まで詳細に聞かれた」という。しかも後日、Y子が女性のコートと同じものを購入したため、女性は面食らってしまった。
Y子はときおり自分勝手な行動を取り、断れない性格の女性を苛立たせることもあった。
「自家用車を所有してないY子と食事に行くときは、いつも私が車を出していた。出かけた後はY子の自宅まで送ることが多かった」
「送るだけなら苦にはならなかったが、あるとき時間的に遅くなり夕飯の支度もあるため近くの駅でいいかY子に確認した。すると結局『家まで送って欲しい』と言われたのと、『どうしても買いたいものがあり、通り道のショッピングモールに立ち寄りたい』と」
「欲しいものがあると言うわりに、結局何も買わないY子。時間がないと伝えてるのに、マイペースに買い物を続行していた」
傍から見ると、Y子はわざと女性を困らせているとしか思えない。それでも「まあ友達だから頼みやすいんだな」と自分を納得させていたという。
「不妊治療してる私に対して“勝った”という報告をしてきた」
その後、女性とY子の関係は、年月の経過とともに適度な距離感を取る仲へと変わっていった。Y子は年下の男性と出会い結婚。一方、女性は結婚から10年が経ったが、なかなか子どもを授からないため不妊治療をしていた。
Y子から「生理が遅れてる。今まで生理が不順になることはなかった」「妊娠してたみたいー」と連絡が来たのは、そんなときだった。女性は「つらい治療をしてることも彼女には打ち明けていた」と前置きしたうえで、Y子に対する怒りを噴出させる。
「(Y子は)不妊治療してる私に対して“勝った”という報告をしてきた。今までの出来事を振り返ると、彼女は私にマウントを取っていたんだなぁと。私が彼女より幸せなことは許せなかったんだと」
結局、この出来事が決定打となり、女性はY子と完全に絶縁するに至ったという。
「30年来の友達だから、何があっても我慢しなきゃいけないと自分を思い込ませていた」
「友達付き合いは年数じゃないと気づけた」
こう語る女性。もし小さな違和感を覚えた時点でフェードアウトできていたら、ここまで関係がこじれることもなかったかもしれない。
キャリコネニュースでは「友人と絶縁したことがある人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/LQ1RHMHG