女性は「Aは婚活サイトで夫と出会い、数回デートして結婚を決めました」と2人の馴れ初めを明かし、「その日までAの口からはのろけ話しか出てこなかったので、私はてっきり、うまくいっているものと思っていました」とこぼす。
「Aに当たらなかったとはいえ、これは暴力です。(中略)壁に物を投げるような人は、いつかAにも手を上げるに違いありません。『Aはまだ入籍していないのだから、式のキャンセル料を払うことになっても結婚をやめたらいいのに』と思いました」
女性の心配をよそに、1週間ほど経つとAは「新築の一軒家を夫が買ってくれたー」と嬉しそうに話してきたそうだ。Aは何事もなかったかのようにニコニコしていたが、女性は新居の話を詳しく聞き、ますますAの夫に対する不信感を募らせていった。
「私が一番驚いたのは、新居の購入がほとんどAの夫の独断だったということです。本当にAの夫が自分だけのお金で買ったとしても、2人で住む家をAの希望も聞かずに買うなんてあり得ません。聞けば新居は郊外にあり、駅からだいぶ離れていて。Aはそこに住みたいのだろうかと疑問でした」
当のAは、夫の信仰の関係で大きな神棚を置かなければならないことに不満を感じていたという。女性は「実際に(神棚を)見てほしいから、新居に越したらすぐに来て」というAの頼みを断れず、Aの夫が仕事で不在の日に、新築祝いを持ってA宅を訪ねることになった。
「今度はあなたの夫も家に連れてきてよ。4人で会おう」「ないない、絶対にない」
Aが新居へ引っ越したあと、女性は約束どおりA宅を訪れた。Aは問題の神棚がある居間へと女性を案内した。
「そこには見たことのないような大きくて立派な神棚がありました。こじんまりしたリビングには不釣り合いなくらい、大きかったです。座っていても神棚が視界に入り、威圧感がありまくりでした。こんなリビングでは落ち着かないだろうと、Aをちょっぴり哀れに思いました」
その後、ランチを食べ、おしゃべりを楽しんだ2人。女性が「そろそろ帰る」と言おうとしたとき、なんとAの夫が帰宅した。予想外の事態に、女性は内心「えー!夫は仕事で不在だとAは言っていたじゃない!」と叫んだという。しかし、冷蔵庫からおつまみを出すAと、ワインを手に持つAの夫を見て、女性は「Aに仕組まれていた」と気が付いた。
「私は物を投げつけるような人は生理的に無理です。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、Aは夫と私に仲良くしてほしいようでした。とはいえ共通の話題はなく、話が盛り上がるはずがありません。それでもAの夫はやたらとニコニコしており、裏の顔を知っている私にとってはホラーでした」
女性は2時間弱耐えたが、限界を感じて「夫が帰ってくるから」とやや強引に切り上げ、そそくさと帰路に就いた。帰りがけにAが「今度はあなたの夫も家に連れてきてよ。4人で会おう」と言ってきたが、女性は心の中で「ないない、絶対にない」とつぶやくばかりだったという。その後、「家に旦那さんと一緒に遊びに来て」というAの誘いをかわしながら、徐々にフェードアウトしていった女性。
「Aが家族ぐるみの付き合いを望む以上、私はAの夫と会うことを避けられませんから、絶縁する以外の方法はなかったと思います。いまだにAがなんでDV男だと知ったうえで結婚したのかが理解できません。ただ当時Aは30歳になるかならないかで、同年代が結婚していくのを見て焦っていましたから、結婚できれば相手は誰でもよかったのかもしれませんね」
と投稿を括った。
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