「36歳までは家を出るな!当たり前だろ!」 母親に束縛され続けた女性が「2度目の家出」をするまで
中学生の頃に両親が別居して以来、父親とはほぼ会っていないという女性。5つ下の妹は病気持ちで、母親は妹につきっきりの状態だった。
「ボロアパートに住んでいたので、自分の部屋もなく、逃げ道がなく、ヒステリックになった母親や妹から『出ていけ!』と叫ばれ、アパートの廊下で寝たこともありました」
と、当時を振り返る。家族のストレスの矛先が全て自分に向いていたのだ。
女性は他人にこの話をした際に「しつけで外に出すってあるからね」と返されたことがあるという。実態は虐待でしかないが、同情もされなかったことで
「わたしは、悪い子なのでしょうか?」
と葛藤する。「母親が怒らないように、顔色を伺う子供でした」と次のように回想した。
「母親は、神経質なので他の人にキッチンに立たれるのが嫌だったり、他の人が作ったご飯が食べれなかったりします。 なので、家事はおろか、洗濯も出来ませんでした」
母親は家事する機会を娘から奪っていたのだ。にもかかわらず母親からは、「あなたは何もしない」「家事もできない」と大人になってからも責められ続けたという。理不尽な目に遭いながらも、女性に気持ちのはけ口はなかった。
「ある日、涙が止まらなくなりました」 家出の決意をした女性
母親が頼れるのも長女しかいなかったのだろう。女性にすべてを依存していたようだ。
「母親は自己破産したので、それの付き添いもしました。新しい家も、わたしが契約しました。ある日、涙が止まらなくなりました」
自分の人生をふと冷静に考えたのだろうか、ついに精神的に追い詰められ「仕事を辞めてゆっくりしていた」という。だが、母親は娘の気持ちなど意に介さなかった。
「そんなの、母親が許すわけありませんでした。本当に辛かったのに、『ふざけてるのか』『生活はどうするんだ』と、詰められました。退職金は月収3か月分あったのに」
とりあえずの生活資金はあったものの、母親は納得しなかったようだ。これを機に母親の元を離れる決心を固めた女性。これが1年前の話だといい、最後に現在の様子を語った。
「今では2度目の家出をして、安心して一人で静かに暮らしています」
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