「先輩のようなチャラい男は嫌いです」友人の元カレに言い寄られるも撃退した女性【後編】
ここまでは友人の因果応報だが、先輩にも報いがあったことを明かす。2人が別れてからは先輩への嫌悪感を隠さず、近寄ることもしなくなった女性だが、一方で2年生の冬、気になる男性ができた。
「(先輩とは)正反対で、無愛想かつ頑固職人堅気のとある後輩のほうが断然かっこいいと公言していました。いわゆる推しです。顔のつくりそのものはチャラ男の方が整っているのでしょうが、好みの問題です」
ほどなく、先輩にもその公言が伝わった。すると練習後、女性が片付けのために倉庫にいると、先輩が入ってきてデートに誘ってきたのだ。当時の様子を振り返る。
「俺よりあの一年の方がかっこいいなんて、冗談だよね?」
「俺は顔でもててるんじゃなくて、誠実さで勝負してるんだよ、一度試しにデートしようよ」
なぜか対抗心をむき出しにしてきたのだ。当然断ったが、「誠実という言葉に謝れと大声で言いたかった」という心境だったそう。先輩には、本音をこう言い放った。
「先輩のようなチャラい男は嫌いです。今後私の近くには来ないでください」
呼び止められるも無視して退出した。しかし先輩の諦めは悪く、肩をつかんでくるほどだった。「寄るなと言われてなお怯まないメンタル」が怖くなって「ひっ」と声をあげてしまったという。そこに、女性の推しが「何やってるんですか」と先輩の手をどけ割って入ってくれたのだ。これに、「感動的でしたね」と懐かしそうに書いている。自然と表情も和らいだようで……。
【前編はこちら】因果応報? 彼女持ちの先輩を略奪した友人、半年後には「捨てられた」と泣くハメに…
「とっととでかい因果応報をくらってほしい」
「思わずチャラ男(先輩)に見える角度で推し君に向かって満面の笑みで『君、ありがとう。お礼にこの後でも後日でおいいから食事でもどう?おごるから』と唐突に誘ってしまいました」
当時のテンションは今でも「意味不明」らしいが、後悔は全くないという。そして、推しから「奢らなくていいので、じゃこの後行きましょうか」と承諾をもらった。
「さりげなくすっと私の楽器を持ってくれた姿は、いい意味で昭和の渋い男でした」
こうして、皮肉にも先輩がきっかけで推しとの関係が深まることになった。他の部員もこの現場を見ていたようで、あらゆる揶揄が飛び交うことに。
「『おごれる者は久しからず』と平家物語になぞらえたり、『無敵のモテ男が多分初めてふられた』とか『自分より格下と思ってるやつに負けて愕然としてるのが露骨で、笑ってしまった』など、口々に噂していました」
先輩のことを嫌っていたのは女性だけではなかったのかもしれない。その後、女性は推しの後輩から告白され付き合うことになった。ひと悶着が過ぎた今、こう心境を明かしている。
「ものすごく頑張って好意的に見れば、チャラ男がキューピッドだったのかも。でも感謝する気はありません。とっととでかい因果応報をくらってほしいものです」
※キャリコネニュースでは「因果応報だと思ったこと」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/MGGEYIDZ