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恋人の金銭感覚や食に対する価値観の違いは、関係に大きな溝を生むことがある。投稿を寄せた大阪府の30代女性(ITエンジニア/年収500万円)は、5年ほど前に交際していた彼氏との苦い思い出を振り返った。(文:長田コウ)
当時、お互いに一人暮らしをしており、彼氏は「しょっちゅうやってきては、ご飯をたかるように」なったという。仕事終わりにLINEで「あれが食べたい、これが食べたい」とリクエストしてくるのが日常だった。
女性はその通りに作るものの、彼氏の食べる量は女性の1.5倍。それにもかかわらず、「お金は出さない。外食は割り勘」という状況が、だんだん許せなくなってきた。
「これではメシ貢ぎ女のようです。エンゲル係数のだだ上がりに、あえてスーパーに一緒にいき、食費が大変だから払ってよ、と言ったら、合計金の半分を渡してきました。こいつの神経はどうなってるんだろうと思いました」
「女は家政婦ではありません」
ある日の夜、飲み会に参加していた彼氏から「遅いけど今から行きたい」と連絡があった。時間は夜10時で女性は既に食事を済ませ、寝る準備までしていた。彼氏は泊まりに来るだけだろうと思い承諾したが、やってきた彼氏はとんでもない要求をしてきたのだ。
「11時近くにやってきた彼は『おなかすいた。簡単な物でいいから作って』と言い出したのです」
飲み会で食べたが「シメがまだだ」という彼氏。続けて言い放った言葉に女性は耳を疑った。
「簡単なものでいいからさ。冷やし中華とか」
当時の心境をこう書いている。
「しめのラーメンくらい食べてこい、ですし、冷やし中華のストックなんてないし、上にのせる具材の調理を考えたら、簡単に作るというのは間違いです」
以前、ネットで「簡単なもの」として無茶なリクエストをする彼氏の話を見かけた女性は、「現実にいるんだこういう奴」と呆れ果てた。我慢できず、「冷やし中華は簡単ではない」と伝えるも、彼氏は「そんなこといってる間にちゃちゃっと作ってよー」と聞く耳を持たなかったそう。こんな彼氏に、女性はある反抗をした。
「簡単なものでいいのね?と念押しして、どんっ、と目の前に置いてやったのはTKG。卵かけご飯です」
卵かけご飯を見た彼氏は、「なにこれ、手抜きじゃん!」とお怒り気味だったという。しかし、女性は態度を変えなかった。
「『人が寝る時間に来て、これから作れってのが横暴だ。明日も仕事なんだから、今から手の込んだものなんて作れない。文句があるならどこかでシメのラーメン食べて帰れば?』と言ったら、不貞腐れて卵かけご飯を食べて帰っていきました」
不貞腐れながらも、卵かけご飯を食べて行った彼氏に「食うのかよ」と呆れた女性。価値観のすれ違いから、ほどなくして別れたそうだが後悔は全くないようだ。
「せいせいした、と今でも思っています。女は家政婦ではありません」
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