相談者は「子どもが欲しくない」というより、子どもを持ったときに生活がガラリと変わることへ大きな不安を感じているようです。
「少なくとも10年くらいは自由に外出できなくなるだろう」
「仕事が好きなのに、子どもの健康によっては仕事を辞めなくてはならないかも」
という可能性をはじめ、「結婚当初から姑から下品な言葉で子作りを促されること」や、そもそも子ども好きではない夫は「激務で子育ての協力が全く期待できない」し、「産んでも可愛いと思えなかったらどうしたらいいんでしょう」など、心配は言い出せばきりがないようでした。
筆者が特に気になったのは、
「私は一生やりたいと思えるやりがいのある仕事をしていたのですが、子供を産んで育てるには、あまりに不規則な仕事だった」
そのため転職して、比較的時間などが安定した仕事についたという部分です。
一生やりたい仕事があったのに、まだ生まれてもいない子どものために諦めています。とても責任感が強い人なのでしょう。自分を犠牲にしないと子どもを作ってはいなけない、と考えているように見えます。ですが、そうして我慢して、夫の協力もはじめから諦め耐える育児をしていったとき、子どもを可愛いと思えるでしょうか。
「子供1人育てるくらいの事はそんなに思い悩むほど苦労する事でもない」
回答には、質問者の不安な気持ちに寄り添う励ましの声が多く上がっています。
「子育てはひとりでするものではないので、どれだけ周囲を巻き込んで手助けしてもらえるかによります」
「子供1人育てるくらいの事はそんなに思い悩むほど苦労する事でもありません。(中略)自分のある道を明確にし、こうだからこうと決め付けず、やろうと思えば何でも出来ます」
というアドバイスに、筆者も同感です。両親や保育園、ベビーシッターなどの力を借りることもちろん、夫婦2人の子どもなのですから、夫にも一緒に考えて対応してもらったほうがいいでしょう。
他方、「無理に子を持つ必要ない」との回答も複数ありました。「子どもがいてもいなくても、夫婦が仲良く暮らせればいい人生になる」といった助言で、子育て経験のある人からも同じ声がありました。
以前ネットの記事で、高齢の著名人女性が「今の若い人は『子どもを持つのに覚悟がいる』と言うから、驚いた」と語っていました。40、50年くらい前は、子どもを持つことは自然な営みで、「覚悟」などと大仰な言葉を使う必要などなかったという話でした。
時代は変わって、今は女性も外で働くのが当たり前ですし、子育ての負担が大きいと感じる人は多いでしょう。しかし、心から「愛おしい」と思えるのは、正直子どもだけ。すべてを背負い込む必要はないと考えて、新しい家族の誕生に期待して欲しいと思います。