相談者は、確かに娘の料理は外食並みに美味しいと認めつつ、
「でも、なんだか私の今まではなんだったのだろうって気持ちになります」
とこぼします。自分はしっかりレシピ通り作っているのに、娘は全て目分量で、卵焼きにはマヨネーズやめんつゆ、生クリームを入れるなど、完全にオリジナル。
「これはセンスの問題なのでしょうか。母として悔しい気持ちもあり、情けないです」
と嘆きながら問いかけていました。
この相談は注目を集め、閲覧数は16万を突破。それだけ、家庭料理について思う所のある人が多いのでしょう。主婦歴20年の筆者からすると、いくら下手でも出された料理を「文句ばかり言って、食べない」というのは不思議です。新婚ならともかく16年以上一緒に暮らして、あり得る態度なのでしょうか。娘にしても、「弁当を一口も食べない」なら、私ならもう作りません。
回答欄には、「苦手でも家族のために料理し続けてきたあなたは立派」という励ましがありましたが、まったくその通りです。娘が弁当を食べないのは、夫の態度が影響しているし、いっそ料理はすべて娘に任せてみれば?とこの回答者はアドバイスしています。毎日の買い出しから片付けまですべてまかせてみれば、色々理由をつけて逃げるだろうと予測し、そこで初めて、
「『趣味でやる料理』と『家族の為の料理』の違いに気づくのでは?」
と指摘していました。
同様の回答は他にもありました。確かに玉子焼きに生クリームは美味しくはなるでしょうが、コスパが悪い。いくら娘が料理上手といっても、「毎日嫌でも作り続けなくてはいけない家庭料理とは、まったく別もの」といった指摘も頷けます。
ネットでいくらでも学べる時代、「努力が足りない」という声も
一方で、「何十年も作っていて上達しないなら、本人のやる気の問題」という声も。「料理年数を考えたら、センスの問題じゃない」と、娘に負けずもっと努力しましょうという叱咤激励もありました。
また、「お嬢さんはネットの動画でも見たのではないでしょうか?完全に0から自分で開発したわけでもないでしょう。」という指摘もあります。今はクックパッドだけでなく、多くの動画レシピサイトがしのぎを削っており、素人のブログを入れても簡単で美味しいレシピがすぐに見つかる時代です。教えていないのに色々と工夫して料理するのは、試してみたくなるようなレシピ動画をたくさん見ているからでしょう。
今の若い世代はネットの情報を駆使して昔よりも早くコツを掴むことができます。苦手意識を持ったままの母の経験年数など、もはや意味をなさないのが現実かもしれません。
個人的には、「料理上手を伸ばしてあげてほしい」という助言や、「料理を作らなくていいなら思いっきり働けますので、それはそれでいいのではないでしょうか?」という意見に同感です。苦手なことを無理するより、得意な人に任せるほうが、みんな幸せになれる気がします。