「工学部大卒の氷河期世代です」と称する男性は、「22歳の当初勤めた会社の年収が150万円で、結婚どころではない状態」と振り返る。
「設備管理関係の資格を20個くらい取得して転職を繰り返して、47歳の今、年収430万円。やっと少し余裕がある生活ができるようになった頃には結婚適齢期を過ぎていた」
20年以上かけて年収をアップしてきた男性。貯金は100万円ほどだという。しかし男性は、婚活で求められる「条件」に複雑な気持ちになった。
「年収をあと200万円上げる努力をするなら、独りでボソボソと暮らす方が幸せ」
男性が、インターネットで婚活に関する情報を見たときだ。
「女性の結婚相手の(理想の)年収を見ると、600~800万円。しかもこういう発言をしている女性は同い年くらいで、年収100~200万円」
婚活市場で女性から求められる条件を知った男性は、
「この情報を見て、年収をあと200万円上げる努力をするなら、定年後を考えて新たな資格取得をしながら、独りでボソボソと暮らす方が幸せと思うようになった」
と、「あえて結婚しない道」を選んだ。