着物好きになったのは母親の影響のようだ。たくさんの着物を持っており、なかには高価なものもあるだろう。だが「着ないと勿体無い」と考え、積極的に着ていた。
初デートに着ていった着物も、「確かに作家ものではありました」と、彼氏の言う通り比較的高価なものだったようだが、
「濃紫と地味な小紋で帯も地味、帯揚げ帯締めのみ明るくしており、超カジュアルです」
とのこと。ビビる彼氏にも「これは普段用だし、万一汚しても洗濯代を出せなんて言わないよ」と言い、落ち着かせた。
そもそも雨は降っておらず、モール街のデートで、「汚れる要素はないのに。強いて言えば食事?」と、彼氏の過剰反応に閉口したようだ。
夏のデートでは浴衣を着ていった。職場の夏祭りで「かっこいい、どこで買ったの?」と好評だった浴衣だったが、彼氏は「極道の妻みたい」と酷評してきた。
「それでいて、いきなりゴムの帯飾り紐を買ってきて『あげる』と言い出し、ありがとうと受け取ったらディズニーグッズで、対象年齢7歳以上という子どものものだったり。ゴムゆるゆるで帯締めにできないので使わなかったら、文句を言ったり。使いようがないと言っても聞かない」
もしかすると彼氏はお金に余裕がなかったのかもしれないが、高価な着物を着ている彼女へのプレゼントとしてはいただけない。着物に関係のないプレゼントにするか、何もあげないほうがよかっただろう。
1万円の既製品を購入したのに脱ぐように言われ……
「高そうな着物だとあれこれ言われるけど家にはいいものしかない」と諦め気味だった女性は、悩んだ挙句、デート用に既製品を購入した。「ぼかし柄の小紋で、かわいい柄のもの」だった。小紋はカジュアルな着物だ。
初詣の日、それを着て家で待っていたら、迎えに来た彼氏は見るなり「着替えて」と言ったのだ。
「『黒ベースだから怖い』『やっぱり高そう』と言うのです。1万円のプレタ(ポルテ)のものだと言っても信じない。20分かけて着た、しかもすごくいい感じに着られたというのに脱げと? と驚いていると、今後着物は着ないで欲しいとすら言われました。理由は、高そうで隣に立てない、と」
あまりに理不尽に感じ、「初詣は1人で行くからいい。着物を着て出かけられる人と付き合いたいと言ったのに、理不尽だ」と言い返したら、険悪な雰囲気に。彼氏には帰ってもらったそうだ。その後、別れることに。この件だけが原因ではないそうだが、
「しかし今でも、『似合ってるけど脱いで』という言葉が許せません」
と根に持っている様子。安価な着物で妥協したのに、それすら脱ぐように言われたのだから女性が怒るのは無理もないだろう。
これは着物に限った話ではない。デートに着ていったお気に入りの服を彼氏に嫌がられたことのある人は結構いるのではないだろうか。仕方なく彼氏の好みに合わせたとしても、結局は長続きしないものだ。
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