独身でいる理由、男性の4割「結婚資金が足りない」 女性は年代が上がるにつれ「自由を失いたくない」が増加
世の中には結婚したいと思っている人が多い一方で、未婚率が上昇している。「いずれ結婚する」と回答した人に独身でいる理由を聞くと、男女ともにすべての年代区分で「適当な相手に巡り合わない」が多かった。
男性は18~24歳で55.2%、25~34歳で80.0%、35~39歳で84.6%と年齢が上がるにつれ割合が増えている。一方女性は、18~24歳は69.6%だが、25~34歳で90.3%、35~39歳で88.8%と9割近くが回答している。
また男女ともに「異性とうまくつきあえない」(各年代男性4~5割、女性4~6割)が高い傾向にある。次いで男性は「結婚資金が足りない」が4割程度、女性は年齢を重ねるにつれ「自由や気楽さを失いたくない」の割合が増え、18~24歳で28.6%だったのが、35~39歳で56.9%となっている。
適当な相手に巡り会ったとして、1年以内に結婚することになった場合、何が障害になるかを聞くと、男女ともに「結婚資金」(男性68.0%、女性44.9%)が最多で、次いで「職業や仕事上の問題」(34.2%、42.3%)となった。
大事なのは「出会いを増やす」「異性と話す経験を積む」「経済力か家事力アピール」
「パラサイト・シングル」「婚活」などを生みだした中央大学文学部の山田昌弘教授はプレスリリースで、そもそも日本は未婚者の結婚意欲が高く、一生結婚するつもりのない人は1割程度だと説明する。また、
「欧米では、恋人となっても結婚するかどうかは分からないので、マッチングサービスでも、交際相手を求めるものが一般的である。日本では、結婚を前提とした交際を望む人が多いことがわかる」
と分析している。しかし、独身でいる理由については消極的な理由(適切な相手に巡り会わない、異性とうまくつきあえないなど)が多いのが特徴だ。そのような人に対して山田教授は、
「まず『自然な出会い』を待っていても、なかなか相手が現れないことを理解してもらう必要がある。そして、積極的に出会いの機会を増やすことが、特に女性に対しては求められる」
とアドバイスしている。また
「『異性とうまくつきあえない』という人には、とにかく、異性と話す経験を積むことが、そして、自分を客観的に見てくれるような”恋愛の先輩”のアドバイスを聞くことが重要」
「経済的な問題に関しては、共働きを前提として女性も経済力をつけ、男性は家事などができることをアピールすること」
とも解説した。