不倫が大きな批判を浴び、仕事を失う事態になる芸能人もいる昨今。そこには「人のモノを盗っちゃダメ」という概念が横たわっているのだろうか。2月12日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)で、キャリコネニュースの「彼女のいる男性に告白したい女性にバッシングの嵐」という記事が紹介され、漫画家の倉田真由美さんがコメントした。
記事は「彼女がいる男性に告白したい」と悩む女性の投稿に、「この、最低女!」など、凄まじい勢いで批判が殺到したという内容だ。記事でも「人のモノ」ってどうなの?と苦言を呈しているが、倉田さんはさらにはっきり
「”人のモノ”っていう発想が大っ嫌い」
と、怒り心頭で訴えた。(文:okei)
「私は夫のモノじゃないし、夫も私のモノじゃない」
倉田さんはこの件を振られると、批判が大半ということが「いやー分からない!」と語気を強めて、
「私この『人のモノ』っていう発想が大っ嫌いで!」
「私、結婚してますけど、私は夫のモノじゃないし、夫も私のモノじゃないです」
と主張。続けて画面越しの視聴者に「もし私のこと好きになったらいくらでも告白して」とアピールした。
さらに「夫に告白するのもかまわないですよ。それで夫が心を移すならそれはそれでしょうがない」「私に所属してるのは私だけ」と倉田さんは毅然と言い切る。
「こういう『人のモノ』っていう発想はものすごくおかしい!所有物じゃないよ、人間、人格は」
と切実に訴えていた。「こういう発想の人が大半だっていうことに、ちょっと暗澹たる気持ちになりますね。うーん、意味が分かんない」とも漏らしている。
同じくタレントの武井壮さんも「付き合ってるなんて誰のものでもないから。結婚してたってその人のモノじゃないし」と、倉田さんと同意見だ。夫婦や交際関係でも告白は自由にしていいとして、
「相手を大事にして、繋ぎ止めたり自分のところにいて欲しいって(努力)するもんじゃないかなと思うから」
「自分のものなんて感覚は倉田さんと同じで一切ないですね」
と断言していた。
確かに、人の気持ちは「妻だから」「彼女だから」で縛ることはできない。結局は、自分以外の他人の意志をコントロールするなんて不可能だ。そこをなんとか愛情を示し合う、努力することで繋がり合うものでしょという指摘だ。それはお互いの人格を認め合うということでもある。
街の声は「諦めない」(44%)「諦める」(56%)
ちなみに、番組では「好きな人にパートナーがいたら諦めるか」渋谷で街頭インタビューを行っている。少し紹介してみよう。「諦める」と言った人(56%)のコメントは、
「好きな人には幸せになって欲しいから。もし別れるようなことがあったら実は好きでしたって言う」(20代男性)
「ちょっと言い寄っただけで気持ちがなびいちゃう人って、付き合ったとしても自分が同じ目に遭うかもしれないので嫌です」(21歳男性)
など、同じ方針でも理由は様々だ。
一方、「諦めない」派(44%)は、やはり攻めていくことに躊躇が無い。
「その人は、地球上に1人しかいないんで」(25歳男性)
「自分の友だちじゃなく、全然他人なら関係ない」(55歳女性)
むしろ「諦めません。今の彼がそうです!」というツワモノ(23歳の女性)もいて、「彼女さんには悪いと思いますけど、後で後悔するのがイヤ。『頑張ろう!』って気持ちになるので通常よりは盛り上がると思います!」と明るくコメントしていた。
倉田さんが心配するほど「人のモノだから云々」と考えている人が大半というわけではなさそうだ。